米国と日本の獣医師である、西山ゆう子先生からのメッセージ。

日本における動物問題を考える機会にもなります。

 

雑誌 「紙の爆弾」9月号 是非、お読みください。

「雑誌、紙の爆弾」は、全国の書店で好評発売中。
https://www.kaminobakudan.com/

 

 

 

以下、西山ゆうこ先生 Facebook記事から転載


「殺処分ゼロという嘘」
本日発売! 雑誌「紙の爆弾」に、殺処分ゼロの問題点を、6ページにわたって執筆しました。
皆さん、ぜひぜひ、読んでね。西山にとって久しぶりの長文の執筆です。
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私は、「殺処分ゼロ」は、将来、動物保護活動が成功すれば、その結果としてゼロになるのであって、これをゴールにするべきではない、と、多くの講演会で意見してきました。 
行政が、殺処分ゼロをゴールと決め、殺処分ゼロ政策を推進しているために、現在の日本で起こっている弊害がいくつかあります。 
・殺処分ゼロ政策を勧めてから、センター、動物保護団体施設に、譲渡されない保護動物たちが、多数収容され、慢性的な満杯状態になったこと。
・殺処分はされなくても、一生飼育してくれる飼い主が決まらず、譲渡できずに施設内で長く飼育される動物が増えたしまったこと。(死刑をまぬがれた終身刑シンドローム)。
・譲渡されずにいる動物が増えたことに対する適切な処置、対策がなされていないこと。
・特に高齢、持病の疾患のある動物たち、ウイルスキャリアの猫、および攻撃性、人になついていない個体が譲渡できずに施設に長く滞在します。にもかかわらず、衛生状態、過密状態などの公的機関の監査もなく、各愛護団体や地方自治体の自己責任に任せられています。 
・現在、センターや、愛護団体施設が、動物の看取り施設化しています。 
・そのため、若く健康な動物が遺棄されても、センターや動物愛護団体の施設では、保護するスペースがなく、よって健康で若い動物たちが、センターに入所できず、一般譲渡の機会を失うことがあります。
・多頭飼育崩壊が出ても、今の行政、動物愛護団体は、多数の動物を一度に保護、緊急医療手当を受けさせることが難しくなってしまっています。
・先の法改正により、行政施設が、センターへの入所希望者の引き取りを拒否できるようになりました。
・しかし、「最後まで責任もって飼いなさい」と指導する以外、飼えなくなった人への具体的解決策を指導することはありません。これは動物虐待やネグレクト、山林などのへの遺棄をも誘発する危険があります。
・行政が引き取りを拒否することで、動物を有償で引き取り粗悪な環境で飼育する「引き取り屋」というビジネスが生まれてしまっています。
・環境省は、「殺処分」の定義を変えて、譲渡に不向きと判定された犬猫は、殺処分しても「殺処分数」に含めなくてよいことにしました。
・実際には、譲渡不適切な動物は、「殺処分数」の統計にも加算されず、殺処分をまぬがれた動物は、動物愛護団体へ移動しただけなのに、「譲渡」という言葉を使われて、環境省の殺処分の統計に公示されます。
・こうやって、法を改正では合法的にセンターへの入所を断ることができるようにし、殺処分を行っても「譲渡に不向きな犬猫」は記載されず、生きた動物たちは愛護団体に移動し、それを「譲渡した動物の数」としています。
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ゴールは、殺処分ゼロではないのです。すべての動物が、殺処分を逃れた後に、一生飼ってくれる飼い主に譲渡されるべきなのです。殺さなければよい、殺されていなければ、動物愛護、動物福祉が改善していると誤解している市民が多数いるかもしれません。

私たち日本人がゴールとするべきものは、センターの殺処分数ゼロと同時に、みんな譲渡されて、幸せに家庭で暮らすこと。
殺処分ゼロよりまず、譲渡率100パーセント。
そのために、まずは過剰繁殖をコントロールする意味で、繁殖業者のこと、ただ取り締まったり、法を強化するだけではなく、さらなる解決オプションも必要なこと、さらに、地域猫政策の失敗例問題など、「紙の爆弾」本文中に、さらなる諸問題点を多く指摘しました。
すべての犬、猫が、施設内で死亡せず、暖かい家庭に引き取られ、幸せに暮らせるよう、心から願っています。
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「雑誌、紙の爆弾」は、全国の書店で好評発売中。

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~以上、転載ここまで。

 

西山ゆうこ先生プロフィール

獣医師、保護動物アドバイザー、相模原どうぶつ福祉病院(2017年1月オープン予定)役員。1984年、北海道大学獣医学部獣医学科卒業。東京と北海道の動物病院に勤務後、1990年にアメリカ・ロサンゼルスに移住し、アメリカ合衆国獣医師免許を取得。ウィルシャー・アニマルホスピタル(サンタモニカ市)の勤務医、アイオワ州立獣医大学の客員教授を経て、ビレッジ・ベテリナリーホスピタルを開業。院長として数多くの動物たちの診察・治療にあたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 
いい獣医さんに出会いたい!』より

 

 

 

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なぜか8月号を買っていた。

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