ずっと思っていることが、なかなかブログに書けずにいます。

今日は触りだけ、ほんの少し。

 

犬猫を取り巻く問題のみならず、この世の中は、いたるところで他人を許せない社会になってきているように感じます。

ネット社会でも、大勢の匿名の人間が、特定の個人を叩く、というのはよくある話です。

芸能人のスキャンダルはわかりやすい例で、それまでその人間に興味のなかった人でさえも、世論の扇動に乗ってあれこれと正義を振りかざしたくなる。

悪事を働いた人を許せとは思っていませんが、メディアの行き過ぎた報道にも辟易することが多くあります。

 

 

犬猫の多頭飼育問題、センターに処分に持ち込まれる犬猫たち。

路上に山にと捨てられる犬猫たち。悪徳ブリーダー。

劣悪な飼育環境。はたまた犬猫を虐待する人たち。

否応なしに目に飛び込んでくるニュース。

 

犬猫の殺処分問題もそうで、15~20年前からこの問題に関わってきた私たちの多くは、先進諸外国はノーキル(殺さない)シェルターがあり、日本のような大量無差別な殺処分はない、日本は動物後進国だ、というプロパガンダに押されてきました。

先進諸外国のお話は夢のような話。

でもそれが現実だったとしたら、私たちも何か出来ることがあるのではないか、日本だって殺処分ゼロの国なれるはず・・・・

 

 

そう信じて、ひたすらに保護活動を続けてきた人も少なくないと思います。

センターの殺処分を無くすためには、センターから1頭でも処分される命を繋ぐ。

それがやがて処分ゼロへの道しるべになると淡い期待を持って。

 

センターで殺処分しようものなら、大量の抗議の電話やメール。

それも誰かが目に留めた特定の犬猫に対して殺さないでと。

そうやっている間に誰の目にも留まらなかった犬猫たちはどんどん処分に送られている。

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殺処分ゼロを達成したセンターも現実にはあります。

しかし根本が解決したわけではなく、多くのボランティアが犬猫を抱え込み、どうにもならない状態になっていることも事実。

殺処分ゼロを3年連続達成した某県の愛護センターには、日の当たらない場所に、ただ処分されない犬が何十頭も残されている。これも現実です。

 

殺処分を仕方ないと思っているわけではありませんし、もちろん今でも、殺処分のない社会が出来ることが目標です。

元をただせば飼い主の責任。

それを、見えない飼い主を飛び越えて、先進諸外国のノーキルのプロパガンダにまんまと洗脳された私たちは、今ここで一度立ち止まって、小さな命のためにも、それを取り巻く人間社会のためにも、何が最善なのかを考え直す時期に来ていると思います。

誰が倒れてもいけない。

 

 

先進諸外国の夢物語は、一部は現実、しかし多くは、ティアハイムといわれているドイツの犬猫シェルターでさえも、保護収容数を管理して安楽死処分も取り入れられており、また狩猟の時期には、野犬、野猫が狩られるという話もあります。

広大なアメリカは、処分数は年間200万頭を超えるともいわれており、人口比で考えても日本の処分数が10万頭以下というのは、私たち日本が決して先進諸外国に比べて動物愛護に関して劣っていると卑下することはないと思っています。

世間に見せる管理能力が諸外国のほうが上で、犬猫を譲渡するシェルターが多くあり、命が繋がるチャンスもあるということが前面に出て、現実の処分数には光が当たっていない。

日本には「預かりボランティア」という日本らしいきめ細やかなケアが一般家庭で出来る仕組みが機能しているので、その数は、シェルターに匹敵するくらいあるのではないかと思います。

 

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今一度、現実をみて・・・。

殺処分を許さないという正義だけを振りかざしても、前には進まないんだということ。

殺処分のない社会を作るために、もっと私たちが出来ることがあるのではないか。

それを最近よく考えます。

 

要らない命なんて一つもない。

この世に生を受けたのであれば、人間の伴侶となれる動物たちには愛情あふれる幸せな生活を送って欲しい。これも切なる願いです。

 

もう少しいろんなことに寛容になってもいいのではないか。

決して他人事で知らんぷりするのではないけれど、そっと見守るとか、遠くから眺めるでもいい、どうか慌てないで落ち着いて考えて欲しい。

1人1人の意識が変わらない限り、犬猫の問題は終わりがない。

 

 

結局何が書きたかったのか・・・

やはり短時間ではまとまらないので、また改めて。

年をとると、怒りのエネルギーも負のエネルギーも疲れちゃって汗

平穏に暮らしたいよね、ももちゃん音譜

 

特に今、私が何か困っているとうことではありません。

だた、殺処分ゼロを目指して~と唱えてきた私には、その背景を修正して、今ある活動方針を少し方向転換する責任があると思っています。

もう何年も前からわかっていても、なかなかちゃんとした説明もデータも不足しているので難しいのですが、これから愛護活動を始める~という方がいれば、どうかしっかり足元を見て、無理をしないでくださいね、とお伝えしたい。

 

 

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