アルマでは、今年度から資格取得サポート制度を開始しました。

動物に関わる私たちの意識と知識を深めるために、必要となる資格取得に対して、アルマで講座受講料や受験料の一部をサポートします。

アルマスタッフ、ティアハイムボランティアスタッフが対象です。
今年度は、愛玩動物飼養管理士の資格取得に向けて、20名余のスタッフが勉強を開始します。

動物をとりまく環境、法律、医療など、年々変化していますし、動物の習性、適正飼育の方法などに関して、基礎知識を習得することはとても大事です。
先進諸外国の動物シェルターでも、専門の知識と技術を持ったスタッフが大勢、ボランティアに従事しています。

私たちアルマでも、ただ犬猫を保護するだけではなくて、正しい知識の上での保護活動を目指していきたいと思っています。

今年は初の試みですが、20名余の皆さんが資格取得に向けて手をあげてくださいました。
まずは、「愛玩動物飼養管理士 2級」からのチャレンジです。
既に有資格者の方も何人かいらっしゃいますが、1級取得までのサポートをしたいと考えています。

試験に合格した方には、講座受講料の半額と、受験料の全額を補助します。

今後も、愛玩動物飼養管理士の他に、ペット介護士、トレーナーなど、必要と思われる資格、知識が助けになってくれるような資格など、検討していきたいと考えています。
みんなで一緒に勉強していけることが楽しみです。


参考に
愛玩動物飼養管理士 2級 の講座内容

第I編 愛玩動物飼養管理士の社会活動
第1章 公益社団法人日本愛玩動物協会の目的・事業
第2章 愛玩動物飼養管理士

第II編 動物愛護論I
第1章 人は動物をどのように観てきたか
第2章 近代的動物愛護運動の始まり
第3章 現代の動物愛護運動とその思想

第III編 人と動物の関係学
第1章 互いに影響しあう人と動物
第2章 人を支える動物たち
第3章 動物から子どもが学ぶこと

第IV編 動物関係法令概説
第1章 動物と法律との関係
第2章 動物の愛護及び管理に関する法律
第3章 動物の飼養及び保管に関する基準等
第4章 家庭飼育動物にかかわる関係法令
第5章 野生動物にかかわる関係法令

第V編 動物のからだの仕組みと働き
第1章 からだの基本の仕組み
第2章 栄養を取り入れる
第3章 酸素を取り入れる
第4章 老廃物の排出、異物の撃退と解毒
第5章 情報を取り入れる
第6章 体内の情報伝達
第7章 子どもを生み育てる

第VI編 動物の飼養管理
第1章 動物の飼養管理(総論)
第2章 犬の飼養管理
第3章 猫の飼養管理
第4章 その他の哺乳類の飼養管理
第5章 鳥類の飼養管理
第6章 爬虫類の飼養管理

第VII編 動物のしつけ
第1章 学習理論
第2章 犬と猫の社会化
第3章 犬のしつけの基本
第4章 室内飼育猫のしつけの基本


通信教育(期間8ヶ月)と、スクーリング1日です。
勉強した内容は、スタッフの皆さんに展開できるようにもしたいと思っています。



愛玩動物飼養管理士の資格は、「動物取扱業」登録の資格要件の一つとなっています。
以下のいずれかが、動物取扱業の責任者としての要件になり、登録が許可されています。

・半年以上の実務経験
・動物取扱業の種別に係る知識及び技術について1年以上の教育を受けている
・知識および技術を習得していることを証明する資格を持っている


今の若い世代のボランティアさん、学生さんなどに、昨今の動物事情(日本における動物問題の現状)は何が問題だと思いますか?と聞くと、皆さんが口をそろえて、「ペットショップなどでの乱販売」「ブリーダー業」への規制や罰則が甘いことが問題ではないかとおっしゃいます。
動物取扱業には、常勤の動物取扱責任者が必要ですし、動物愛護法の遵守、扱う動物の適正飼育、といったことを守ることも要件です。
登録要件だけ満たしていても、あくまで書面上の手続きの問題ですから、施設や店舗の視察、そして登録制ではなく許可制へと、今よりも一歩進んだ管理体制を考えていかねば、日本における動物問題の改善は立ち遅れることでしょう。