王子様とお仕事
今日読んだ新聞と雑誌で目に付いた物が二つ。
一つは朝日新聞夕刊の「減る賃金 増える残業」
残業は五年連続で増え、賃金は特に中小企業で減っているという厚生労働省の統計。マクロで見ればそうなんでしょう。40才前後の労働者の残業が増え、中小企業の賃金が減るという構造はなるほどと思える。それを望むパラドクスに入っている部分もある。30代後半から40代前半は子供の教育費やら家のローンやらで家計が一番厳しい時期でしょうから。でもそれを残業で埋め合わせるのは安直ですよね。時間給の対価というのは、既に逃げだと思うのです。残業といっても100%もらえる例は少なく、ある程度のサービス残業の上で成り立っているのが実態です。つまり労働者にとっての時間帯効果は落ちている。一方で、遅くまで100%の能力で仕事を出来る人は良いが、多くの人間はそうではなく集中力には限界がある。つまり、企業にとっても一定以上の長時間労働は費用対効果が落ちるといえる。ですから、残業の増加というのは一見収入と労働というバランスをとっていそうに見えて、結局皆が損しているに違いないのです。
もう一つは日経ビジネスの「王子とニート」
ははは、絶妙なタイトルですね。どちらも若者で、そして対照的です。ニートを増やしておきながら王子様を持ち上げて都合よくバランスをとっているようにも確かに見える。人が消耗品になってしばらく経ちます。それはこれからも続くのでしょう。王子様だってニートになる可能性はある。一方で、ニートは王子様にはなれないでしょう。つまり貧困の不可逆性がこのタイトルには隠されている。深いタイトルだと思います。この記事にその解決策は記されていないが、この類の事象は、多くの人がそのことを心の仲に留めることから解決の糸口が見えるようにも思えるので、その意味でもこの日経ビジネスのタイトルはナイストライだと思います。
しかし、どちらもよくもこうキャッチーなタイトルをつけるものですね。