コンビニ栄枯盛衰
学生時代コンビニでバイトしてました。
大学院時代はしてませんでしたが、高3から大学卒業まで。
のべ6年+αで、かなりお世話になりました。
夜勤で時給1400円位もらえて、当時のコンビニにしても良い時給でした。
世田谷の小田急線の駅から続く商店街の端と住宅地の境にあって通り沿い、近くに大学も高校もあるという、恵まれた立地条件。
商品の入れ替わりや流れで売れ筋が見えたり、色々な人がそれぞれの時間帯に来て、それを観察するのが面白かった。
特にバブルの頃は夜の動きが激しくて、ある水商売風の女性は深夜の三時か四時、きっかり三時か四時に時報の様に店に来て、冬は弁当と飲み物と肉まんを買って行ったのを覚えています。
バブルの崩壊と共にその人も、深夜に来るその類の人も減っていった。
久し振りにその店の前の通りを車で通ったのです。
その店は無くなっていて、不動産屋になっていました。
斜前にも別のコンビニがあったのですが、そちらも無くなって他のお店になっていた。
街の雰囲気も変わっていて、入れ替わっているお店が結構ありました。
思い出のあるお店で、18年以上続いたお店でした。
入れ替わりが激しいのは街の新陳代謝がある証拠で、悲しいかなその移り変わりに乗れないと退散せざるおえないのも事実です。
何故そのコンビニが退散せざる終えなかったのかな、と考えてみました。
自らやめるケースと、やめざるを得ないケースがあるので、前者の理由かもしれません。
店主のお子さんも確かそろそろ高校で、そろそろ体力的にも厳しい年齢のはずですから、いろいろな意味で転機だったのかもしれない。
でも、程近くにあるコンビニが二件とも撤退となると、やめざるを得ない外的な理由があったと考えられます。
考えてみると、あの店の大きな収益源は二つありました。
一つは朝と夕方の、通学行き帰りの高校生と大学生。
特に朝は凄かったです。飲み物やパンなど、一日の1/3は7:30-8:30で売っていた。
この客が減ったら、相当な痛手です。
もう一つは、勤め帰りの人達。
19:00以降はコンスタントに客が入りますし、22:00以降から終電まではかなり込みます。
特に終電客はかなりの人数が居て、弁当や飲み物を買って行きました。
こちらが減るのも、かなり痛手です。
どちらも人口動態の変化と言うことになりますが、街を見ていると高校も大学も変わらずにあるし、人の数も結構なものです。
こうなると、人口動態の変化というよりは、人の流れの変化、とも考えられます。
何か変わっていないかなと考えてみると、最寄り駅の小田急線は、数年前に高架化ていました。
それに伴って駅前の再開発をして、商店街も合わせてかなりかなり変りました。
以前は商店街には小さなコンビニが一店あっただけですが、再開発に合わせて数店が新規出店しています。
商店街にあれば、あえて商店街を出たところで買わなくても良い、と言う人が多かったんでしょう。
結果、商店街の終わりにあった二店が閉まる事に成ったのだ、と。
ライバル店に負けたと言う言い方も出来ますが、ちょっと違う部分もあるあります。
一例が、その二店から程近いところ、通り沿いに1分ほど歩いたところに、もう一軒あるコンビニです。
客数は以前から決して多くないし、今でも多くないように見えますが、その店は今でもしっかり生き残っています。
何故かと考えてみると、その店のある場所は、住宅街から商店街を通らずにほぼ同じ時間で駅に行ける裏道沿いなんですね。
裏道ゆえ目立ちもしないし便利には見えない。
しかし住宅地の間の通りにあるので、出店が限られる為ライバル店が少なく、学生は使わないが、地元住民は便利に使える立地で、ニッチではあるがゆえに、確実にニーズを満たしているのでしょう。
そう思うと、私がバイトしていた店も、
折角住宅地に接していると言うメリットがあったのですから、
もう少し生き残り策があったのかな、とも思います。
ここから分かるのは、コンビニと言うのは、文字通り便利でなければならないということです。
その便利と言うことの一つが立地、なのですね。
今までは、学生や労働者など、自ら動く人達をターゲットにして来ました。
だから、立地条件というのは圧倒的なアドバンテージだった。
でも逆に考えると、お店に行かなければ成らないと言うことは、それ自体が不便な事、とも言えます。
お店に行かなくても済む店、若者も老人も便利に使える店となると、
これからはお店の側からお客さんに伺わなければならないのだろうと思います。
今までは、お客様回りをするのは営業がメインでした。
これだけネットが発達すると、営業的な情報はどこに居ても居ながらにして手に入れることが出来ます。
でも物の売買は、誰かが注文し、誰かが届けなければ成りません。
注文は、今の技術では様々な方法が取れると思いますが、
物を届ける事はネットでは出来ません。
そこを生かさない手は無いと思うのです。
セブンイレブンは一部店舗で宅配サービスを始めるようですが、今後同様のサービスは広がっていくのではないでしょうか。
あとは、そこでお客様からどの程度情報をピックアップできるか、どのような付加価値を付けるかでしょう。
情報と言うのは送受信可能ですが、意を汲み取ると言うのは、やはり直接人同士が接しないと出来ないことです。
その場がお店から、これからは徐々にお宅に変わっていく、と言うことなのかもしれません。