納得すると言うこと | ZERO.blog

納得すると言うこと

1時間で210円ですか。

医者のカウンセリング代です。

安いものですね。

安くて納得できれば良いが、不満が残るから問題なのです。


身内の手術で、術前の説明を受けに入ったのです。

病気の種類や手術の内容、その可能性やリスク等等。

その中で一点、現状に関して医者と患者で理解の違う点があったのです。

このとき、情報は提供するので、家族で話し合って決めてください、

と言うのがその医者のスタンスでした。

15分経ったらまたお呼びするので、少しお話されますか、

と言われ、家族で話し、決めました。

判断には立ち入らず、情報提供し判断をゆだねる、

これはこれで、一つのスタンスと思います。

医者は医療と言う技術と情報提供のみを仕事とするということですね。


普通の職業ならば、これでよいと思います。

しかし、医者は人の体を預かる仕事。

責任を持つのは安全に対してだけでなく、安心に対してもあると思うのです。

もしこのとき、相談の席に医者も同席したらどうなったでしょう。

結論は変わらなかったかもしれませんし、

その間、医者は一言も発せず、座っているだけだったかもしれません。

でも私なら、いくつかの事に関して質問していたと思います。

そして答えを出す過程で医者がいてくれたら、

同じ答えであっても、安心感は違ったろうと思います。

なぜか。

医療のプロに同席してもらって決めた答えだから、です。

こちらも情報はもらったとはいえ、所詮医療に関しては素人、

最後は個人の問題とはいえ、不安は残ります。

その過程で欲しいのは、具体的な問題解決よりも、安心です。

正しい情報は当然必要ですが、知ると納得するは違って、

納得する過程を共有するから安心が生まれるのではないでしょうか。

そこで思ったのです。

カウンセリング代が安いから、カウンセリングに時間を取りたがらなかったのでは
ないか、と。

その分手術や薬で稼ぐのでしょう。


以前から患者との接し方は技術と言うより、

医者個人の気持ちの問題のように言われていました。

でもそうでしょうか。

患者が安心して治療を受けられること、

手術の前に安心して眠れること、

これは、医療としてとても重要なことだと思うのです。

だから内科や外科的な医療に対して、

もし、カウンセリングが技術として認められ、対価が相対的に高まったらどうでし
ょう。

もし国の補助が、薬や医療器具ではなく、カウンセリングに出たらどうなるのでし
ょう。

無駄なカウンセリングを増やす医者が増える可能性もありますが、

正しい仕組みを作れば、よりカウンセリングに時間を取ってもらえ、

納得と安心が増すと思うのです。

そして安心できる相手に対しては、何かあっても小さな段階で相談でき、

結果的にレベルの高い医療と成るのではないでしょうか。

そしてそれは、患者と医者、双方にとって得のある仕組みのはずです。

これは薬や器具と言う物で稼ぐ医療では作れないシステムです。

これからの医療にも課題が多い。

高齢者が増える中で、医療費も増加するでしょうし、

医者不足も言われる。

そのような状況では、

今後も患者の医者に対する不安と不満は増加するのではないかと思える。

コミュニケーションする事に価値を付ける、そんな医療制度改革は出来ないもので
しょうか。