今日の日経新聞の文化欄に、東北学院大学教授 河野幸雄氏の興味ある研究の
一端が記載されていた。
『今回の大災害とそっくりの平安時代の貞観地震・津波(869年)の天変地異で、
仙台湾の海底に沈んだと言われている大根島』について関心をもち、1999年から100回潜水探索し、”大根明神の祠”を 水深10~15m付近で見つけられた。
この言い伝えを持つ『花渕浜の漁師らは「大地震と津波では、島が沈むほどで防波堤は役に立たない、とに角逃げるしかない」と肝に銘じており、実際この度もいち早く高台に逃げ、全員無事であった』とある。
『菅原道真の「日本三大実録」に、貞観津波が今の宮城県から福島県相馬市まで100km以上の海岸線に押し寄せ、内陸に7kmも入り込んだ点、今回の大津波と全く同じである。』
『日本列島では今、まさに9世紀に起きた天変地異が繰り返されている』
さらに『2000年以降に起きた三宅島の噴火、新潟県中越地震、岩手・宮城内陸地震.・・・・・は、古文書の9世紀の地震(の発生)とほぼ同じであり、9世紀にあって今回無いのは、富士山と鳥海山の噴火ぐらいである』と。
教授は、今年2月25日塩釜市内のホテルで講演し、『いつかこのホテルにも押し寄せてくる。遅くとも2040年までには』と話した2週間後に大地震・津波が起ってホテルも津波にやられた。
この一文を読んで、
地震予報の研究は、1200年前とは格段に進歩しているに違いないが、その人的被害は 1200年前と変わっていないのである。
淡路阪神地震の前年、京都花折れ峠地区に内陸型地震あり、その後北摂能勢・丹波篠山地区に微小地震が頻発した事実があり、地震観測装置が設置されたが、地震の発生の長期予報としては、東海、東南海、南海地震発生の話の陰に隠れて、噂さへ無かったのである。
更に 福島原発事故による校庭の放射性物質汚染が話題になっていたのに、肉牛飼料の稲藁の汚染が全く話題に無く、セシュウム汚染の稲藁が遠く秋田県、栃木県那須、岩手県まで販売され、人的に放射性汚染が拡大されたのは、普通では考えられないことである。
(食肉生産が、東北地方の重要な産業であった事は、鹿児島の黒毛和牛や口啼病で有名になった大分牛、但馬牛、松坂牛を持つ関西では、あまり知られてなかったのであるが)
思うに、縦割り行政云々と言う以前に、専門以外にも、 広くものを見、広い知識を蓄え、「総合的に判断する思考過程に欠けているのが、最近の傾向であり」
優秀なエリート集団とい言われる原子力安全委員会・東電原発関係者に
『木を見て、森が見えない』 人間性は重大な問題である。
(この事については、項を替えて述べてみたい。)
以上の事より、東日本災害は果たして、「想定外」の天災だけであったのだろうか。
と思うのである。