悔しさだけが残ったロードサイクル | 毎日スポーツ!毎日お祭り!毎日感動!フォトクリエイト社員、熱血ブログ!

悔しさだけが残ったロードサイクル

岡研一さんは30歳のときに大病を患い、
リハビリの一環として自転車を始めた。

最初は一般用の折りたたみ式に乗っていたが、
ウォーキングよりも長い距離を走れるというのが楽しくて、
どんどんのめり込むようになった。


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「それからロードレーサーがほしくなって買いましたね。
自分で修理したり、いじるのがおもしろいなと思いました。
走る距離もさらに伸びて、
60km、80kmというサイクリングが可能になりました



そんな自転車ライフを送っていれば
レースに出たいと思うのは当然の成り行き。

岡さんは一昨年、『ツール・ド・ちば』に参加した。
この大会はスピード競技というより、
交通法規を守りながら完走を目指すというもの。
初心者にはピッタリだった。

「1日目だけの参加でしたが、のんびりした快適なイベントでした。
風景を見ながら走るのも良いのですが、
そうしたら競技志向のものにも参加したくなりますよね



そんな思いから岡さんは昨年11月、
『セオサイクル サイクルフェスティバル』に出場した。
下総フレンドリーパークを周回するレースで、真剣勝負そのもの

「大会にはいろんなクラスがあって、
僕は7周するカテゴリーにエントリーしました。
目標はリタイアしないこと。
だけど、思っていた以上に他の人のレベルが高くてビックリしましたね」


スタートから実力のある人たちは前の集団でレースを進め、
岡さんは中団グループを追走した。

「団子状態になって進んでいくんですよね。
誰か一人が先頭を走るというのではなく、
暗黙の了解で順位は常に変わっていくんです。
空気抵抗があるから。
人の後ろにいると本当にスムーズに走ることができるんですよ。
こんな経験初めてでした


だけど岡さんはついて行くのがやっとで、
みんなのように先頭に立って集団を引っ張ることができなかった。

そのとき。
突然、岡さんの横の選手が転倒した。
ハンドルが左右に動いてしまい、他の人に接触したのだ。
それに巻き込まれて、何人もが横転する。
岡さんは倒れはしなかったが、コースを外れてしまった。

「木が生い茂ったところに突っ込んでしまい、
そのとき枝がヘルメットとサングラスの間に入って、
まぶたを切ってしまったんですよね。
出血して視界が悪くなってしまいました」

すぐにコースに戻ったが、
張り詰めていた緊張が切れて、力が出なくなってしまった。

「だけど完走はしようと思いましたね」

その言葉どおり、片目が塞がりながらも何とかゴールした。
だけど悔しくてたまらなかった。


ケガでベストを尽くせなかったというのもあったが、
そもそも基礎体力で負けていると感じたからだ。

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「みんな筋肉が引き締まっていました。
それに比べて僕はたるんだ体。
今まで土日しか練習していませんでしたが、
平日も時間を見つけてトレーニングしないと駄目ですね」


次は納得いくレースをするために、
岡さんは今、肉体改造に努めている。

(文責:スポーツライター金子塾 滝沢)