【 制作 】 2007年
【 監督 】 リドリー・スコット
【 出演 】 デンゼル・ワシントン、ラッセル・クロウ 他
【 時間 】 157分
【 内容 】
舞台は1960年代末~70年代初頭のニューヨーク。
ギャングのボスである”バンピー”ジョンソンの運転手だったフランク・ルーカスは、
”バンビー”の死後、次第にハーレムで頭角を現していく。
野心に燃えるフランクは東南アジアへ赴き、
直接交渉の末にヘロインの直接買い付けに成功。
当時泥沼に陥っていたベトナム戦争を利用し、戦死した兵士の棺に麻薬を隠し、
米軍機で密輸するという荒業を使い、独自のルートを確立する。
中間マージンを省くことで、格安な純度100%のヘロインを自らのブランド
「ブルー・マジック」として販売し、
それまで裏社会を牛耳っていたイタリアン・マフィアの手下としてではなく、
「黒人が支配する」体制を築いていく。
一方、警察内部でも汚職が蔓延し日常的に横行するなか、
ニュージャージー警察のリッチー・ロバーツは真面目で清廉潔白な性格が災いし、
職場では浮いた存在だった。
法律の道へ転職しようと勉強しつつも、
プライベートでも別れた妻と子供の養育権を巡り争っていたりと、
公私ともに孤立する日々。
そんな中、ロバーツはその頑ななまでの正義漢ぶりを買われ、
麻薬捜査班のチーフを任される。
「ブルー・マジック」の出どころを追っていくうちにフランクへと辿り着き、
ついに2人は対決の時を迎えるのだが・・・
【 感想 】
157分と長い作品ではあるが、
いったん話に引き込まれてしまえばあっという間だった。
デンゼル・ワシントンの演技はここでも作品に落ち着きと安定感を与えている。
残忍でありながら一方では紳士的、万事に周到で、家族を大切にしつつ、
莫大な富を築いても注目を集めないよう、
派手な行動を嫌うフランクをきっちりと演じている。
ラッセル・クロウもくたびれた感じや、荒々しい感じが良かったのだが、個
人的には6:4でデンゼル・ワシントンな感じがしてしまった。
この作品で強く感じたのは、「時代」というもの。
フランク・ルーカスがこれほどのし上がってこれたことには、
当時のアメリカに混沌と疲弊をもたらしたベトナム戦争が大いに関係しているし、
リッチー・ロバーツが麻薬捜査班のチーフとしてフランクを逮捕できたのも、
当時の警察組織の腐敗があればこそだったのかもしれない。
彼らもどこか時代に翻弄され、時代に導かれたという気がしてしまう。
そして現代に生きる我々も、
たとえ意識していなくても「時代」に多大な影響を受けている。
人は時代を選ぶことはできないが、少しずつ変えていくことできる。
2人の男が信じる道を突き進み、ついに対決を迎える姿を観ながら、
そんなことを感じてしまった。
しかし、これほど骨太感、大作感、男の対決感のある作品は久しぶりな気がする。
もちろん、良作である。
- アメリカン・ギャングスター [Blu-ray]/ジェネオン・ユニバーサル
- ¥1,980
- Amazon.co.jp
