【 監督 】 オリヴァー・ストーン
【 出演 】 ニコラス・ケイジ 、マイケル・ペーニャ 、
マギー・ギレンホール 、
マリア・ベロ 、スティーヴン・ドーフ 、ジェイ・ヘルナンデス 、
マイケル・シャノン 他
【 時間 】 129分
【 内容 】
9.11テロから奇跡的に生還した実在の警察官を描いた作品。
港湾警察署の巡査部長ジョン・マクローリンと署員のウイル・ヒメノらは、
同時多発テロの被害を受けたワールド・トレード・センターへ急行する。
マクローリンら5人はビルの中に入って人々を誘導するが、
突然のタワー崩落によって内部に閉じ込められてしまう。
身動きの取れない絶体絶命の状況のなか、
彼らは互いに励まし合いながら救助を待つのだが・・・
【 感想 】
まだ観ていなかったので、やはりこの時期に見ておこうと思った。
2001年のあの日のことは、今でもよく覚えている。
テレビを点けっぱなしにしながらパソコンに向かっていた私は、
突然テレビから聞こえてきた筑紫哲也の声に「あれ」と思い、
その後、世界中の多くの人達と同様、あの凄惨な事件を目の当たりにした。
2機目の突入の後、崩れていく2本のタワーを見ながら、
世界が今までとは変わってしまったこと、
人類の歴史において、
21世紀に絶望的な幕開けが刻まれる瞬間を実感した。
そして次の瞬間、当時まさにNYにいた知り合いのことを、
本気で心配していた。
前置きが長くなってしまったが、
この作品に関しては正直物足りなさを感じてしまった。
序盤にタワーが倒壊して生き埋めになり、
その後は延々と暗闇の中で励まし合い、最後にようやく救出される。
9.11を限りなく小さく切り取ってピンポイントに迫りたかったのだと思うが、
描かれたのは9.11そのものではなく、圧倒的な恐怖でもなく、
困難な状況を必死で生き続けた警察官の諦めない姿と、
負けない「アメリカの強さ」だけだったように思う。
あとは強いて言えば「家族愛」、だろうか。
もちろん前向きな姿勢は大切ではあるのだが、
この題材で通り一遍な「勇気」・「感動」を描く必要性が、
私にはどうしても感じられなかった。
仮にそういったものを描くとしても、
少なくともその前にもっと描くべきコトが数多くあるはずだ。
真っ先に、明確で前向きで普遍的な答えに飛び付いてしまうのは、
余りにも安直過ぎる。
それでは物事の本質は見えなくなってしまうであろうし、
この惨劇で命を落とした多くの方々に対しても、
却って失礼になってしまう気がする。
忘れないこと、考え続けること、行動すること。
今私たちが生きているこの世界は、9.11後の世界なのだから。
- ワールド・トレード・センター スペシャル・エディション [Blu-ray]/パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
- ¥2,980
- Amazon.co.jp
