【 公開 】 1998年
【 監督 】 エドワード・ズウィック
【 出演 】 デンゼル・ワシントン 、アネット・ベニング 、
ブルース・ウィリス 、トニー・シャルーブ他
【 時間 】 118分
【 内容 】
ニューヨークでイスラム過激派によるテロ事件が発生。
FBIテロ対策部長ハバートは捜索の指揮を執るが、
CIA工作員や陸軍と意見が対立し、思うように行動できない。
事態は時間の経過とともに深刻さを増し、
ついにNYでの戒厳令へと発展していくのだが・・・
【 感想 】
9.11後の世界でこの作品を見てみると、
98年に製作されたこの映画がいかに秀作であったかが分かる。
中東でテロリスト指導者の拉致を実行したアメリカに対し、
テロリストがその解放を求め、NYで度重なる無差別テロを実行。
バスや劇場、学校、そしてFBI本部などが次々と爆破テロの標的となり、
次第に人々は街中のちょっとした物音にもテロの影を感じ、
過剰反応するようになっていく。
こうした危機的状況の中、主人公の必死の捜査も空しく、
ついに軍主導のもとで戒厳令が発動される。
アラブ系住民は弾圧の対象となり、次々と逮捕・投獄され、
人種差別や人権無視、拷問などが公然と行われるようになり、
NYは混乱に陥っていく・・・
FBIテロ対策本部長を演じるデンゼル・ワシントンは相変わらず安定感
のある演技を見せ、中東に親和的なCIA工作員役のアネット・ベニング、
国防に強い信念を燃やす将軍役のブルース・ウィルスとの関係が、
アメリカにおけるイスラム世界との接し方を抽象的に描いている
ように感じられた。
作品自体にとてもリアリティがあり、ある意味予言に近いものがあるのだが、
それでも数年後、背景に映っているツインタワーがテロで倒壊するなどと、
当時この映画を見た誰もが想像できなかっただろう。
よく作りこまれた作品を見ながら、
同時に「映画を軽々と飛び越えていく」現実の恐ろしさを、
感じずにはいられなかった。
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