『 救命士 』 | 横浜紅葉坂シネマ倶楽部

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映画・音楽の感想を中心に・・・(注:ネタバレあり)


【 公開 】 1999

【 監督 】 マーティン・スコセッシ

【 出演 】 ニコラス・ケイジパトリシア・アークエット

       トム・サイズモア他

【 時間 】 121


【 内容 】

舞台はニューヨーク。

主人公は「人を救いたい」という強い信念を持った救命士。

彼は救えずに死んでしまった女の亡霊に苦しみながら、

現実と狂気の世界の狭間で仕事を続けていくのだが・・・  



【 感想 】

簡単に言えば、仕事に煮詰まり消耗しきってしまった男が、
必死にもがきながら「山場」を越えていく姿を描いたお話である。


酔っ払いに暴力、娼婦に麻薬、精神異常者、

危篤状態の患者とその家族・・・

様々な人間模様が交錯する猥雑な夜のNYを舞台に、

主演のニコラス・ケイジは終始顔色が悪いまま。

しかし消耗しきっても決して内にこもらず、

外に向かってずっとキレ続けているので、

その姿がちょっと皮肉で面白い。


シーンによって映像を小刻みにしてみたり、
作品中の音楽も意図的にちょっとハズした選曲をすることで、

現実でありながら現実と異なる、

もう1つの観念世界を浮き立たせているのも特徴的。


混沌と腐敗に満ちた世界観の中で話が進み、

どちらかと言えば負のパワーに満ちた映画だが、

この作品は「それでもこの世界が生きていくに値する」

という前向きなメッセージを伝えているように思う。


いずれにしても、パワフルな作品であることには違いない。


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