海水浴の後みたいにベトついた腕で目をこすって時計を見たら9時を回っていた

ピックアップの時間が8時半だから30分ほど寝過ごした事になる

取り合えずマンゴーの皮をむきながら働く事を拒否している頭を無理やり動かして、ゆっくりと考えてみたけど

どう考えたって無理だよな。よし、忘れよう

予約デポジットの3ドルが無駄になった。バンブーアイランドのボートトリップは諦めて、シアヌークビルからケップに移動する事にした

小僧寿しのお持ち帰りパックみたいにぎゅうぎゅうに人を詰め込んだミニバンは、後ろのドアすら閉めることが出来ずに4時間ほど悪路を走った

俺は今までほとんど7ドル前後のシングルルームに泊まってたんだけど、ケップはちょっと宿代が高いので、今回はドームルームに泊まる事にしたのだ

俺が選んだゲストハウスはちょっと他より高めで、ダブルルームが18ドル、エアコン付だと25ドルもする

その代わり、中庭にはプールとレストランがあり、海沿いにあるのでプライベートビーチも擁している

ドームルームでもこれらの設備を利用できるから、お得感がある

6ドルでプライベートビーチとプールのあるホテルなんて普通泊まれないからね


世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~

プールの向こう側には広大なタイランド湾が広がる


世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~

夕方になるとバルコニーからサンセットを望める


世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~

俺の部屋は6ベッドで、この日はオーストラリア人カップルとマレーシア人が宿泊していた

ケップには街のど真ん中にケップ国立公園があって、その公園を囲むように海と町(ほとんどゲストハウス)が点在している

ケップ国立公園にはトレッキングロードがあり、是非とも歩いてみたいと思っていたら、同部屋のオーストラリアンが「今から行くけど、一緒にどう?」と誘ってくれたので、ついて行く事にしたのだ

もし、自分ひとりで行くとなると、道を調べたり見所はどこかなんて事を調べないといけなくて面倒だけど

既に計画済みの人についていけば、自分は何も考えずについて行くだけで済むから楽チン。それに一人より複数の方が楽しいよね?

結局ダブルに泊まっていたジャーマンカップルも加えた5人で、さんさんと輝く日輪を背に出発したのだ


世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~

世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~


トレッキングロードと言うよりは、ただのあぜ道?

直射日光と照り返しの日光のダブルバーガーのような攻撃に、昨日飲んだ水分を全て出し切ったんではないかと言う位の大量の汗をたらしながら山道を登っていく

最近運動してないから結構きつい

本来久しぶりの森林浴にテンションが上がるはずなんだけど、上がるのは体感温度だけで、頭は常に日陰の事でいっぱい

世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~

こんな景色があっても写真を撮ったらとっとと日陰に避難である

トレッキングロードの崖にはしごが架けられていて、その一番上にはゲストハウスの文字が・・・

なんと国立公園の中にゲストハウスがあるというのだ

みんな休憩と日陰と冷たいコーラを求めて一路はしごを下りだす


世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~

本当にゲストハウスがあった!!


世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~

卓球台とビリヤード台

ジャーマンがビリヤードに誘ってくれたんだけど、俺やり方知らないよって言ったら「あなたはこれから色んな国を訪れるんだから、覚えとけばそれだけでコミュニケーションの道具になるわよ」と言って、レクチャーしてくれるのだ

これが結構面白くて嵌りました

俺が泊まっているゲストハウスにもビリヤード台があるから、夜な夜な練習もできる

しかも3ゲーム目でオーストラリアンのカーチェスに勝ってしまったーー

世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~

実は彼らに教えてもらったのはビリヤードだけではないのだ

なんとオーストラリンのジェシカとカーチェスの仕事がヨガの講師なのだ

俺が軽い気持ちでちょっとヨガ教えてくれよーって言ったら、次の日の朝みっちり2時間、太ももが笑い袋のようにゲラゲラ笑うまでしごかれたのであった

殆どの人がカンボジアと聞くと最初に頭に浮かぶのがアンコールワット

アンコールワットはその名前がビールの商品名になるくらの観光資源で、東南アジアで一番金になる観光資源と言っても過言ではない

そのためか、日本人旅行者の殆どは、カンボジアに旅行に行くと、アンコールワットのあるシュムリアップか、首都のプノンペンにしか足を伸ばさないのだ

それ故に、その他の土地に関してはほとんどネットに情報もないし、直接旅行者から話を聞くこともできない

これだけの国が遺跡しか見所がないはずがないだろう

そう思ったのがローカルな土地に訪れてみたいと思うきっかけとなった

しかし、ハノイ行きのローカルバスの中でガイドブック、ロンリープラネットを無くしてしまっているし

サイゴンでは本屋という本屋を探し回ったにも関わらず、ロンリープラネット所か英文書ですら見つからなかった

旅人からの情報が無いときはガイドブックがないと目指すべきところの絞りようもないし、下手したら行った場所には宿泊施設すらないなんて事もありえる

諦めかけてサイゴンの屋台居酒屋でビールをひっかけていたときである

なんと駅弁販売のスタイルで、織笠をかぶった売り子が各国のロンリープラネットを天高く積み上げてうろうろしてたのである

あんだけ探し回って見つからなかったものが、酒を飲んでたら向こうからやってきた

向うが呼んでいる時は探さなくても見つかるもの。どうやらカンボジアのローカル地方から招待状が届いたようである

俺が最初に目指したのはカンボジアの南部にあるシアヌークビル

ここを目指した理由は簡単、サイゴンから直通バスが出てたのである

と、思ったら、プノンペンで一度乗り換えて目指すことが後で判明

しかも、乗り換えの時にバスが発進して泊まったと思ったら、隣の駐車スペースに移ってただけで、バスチェンジだと理由も説明されずにバスからたたき出され、炎天下の中2時間近く待たされた

ちなみにこの日の気温は36度。直射日光をうけるとクラクラするぜ


ガイドブックによるとシアヌークビルは実はそれなりの観光地

ただ日本人はほとんど訪れることが無いから知られてないだけで、実際は楽園ビーチリゾート

街自体が7つのビーチに囲まれてて、ビーチ沿いには高級リゾートホテルにカジノやBAR

ダウンタウンには安宿街やお洒落なカフェレストラン、市内中心部には東南アジアらしいマーケットがずらっと並ぶ

こうして東南アジアの国を周るのは5カ国目だけど、どこの町も白人の為に姿を変えたように感じる

特にラオスやここシアヌークビル

街の至る所に洋食レストラン、ビリヤード台を備えたBAR、多くのゲストハウス

なぜアジアなのに白人の街のようになるのか?今は植民地じゃないんだから、その土地の人間が進んでそういう雰囲気にしてるわけであって

要するにアジア人旅行者より、白人の方が観光客として歓迎されてるんじゃないかと思う

白人は愛想もいいし金使いもいい、大きなトラブルも起こさない

一方のアジア人旅行者。主に日本人 中国人 韓国人とかは

ケチですぐ怒鳴る、マナーが最悪、なんでもすぐカメラを向けたがる、そこら辺でトラブルを起こす。。。。

これは全部現地人から聞いた話です。何処の国がとは書かないけど、とくにケチという部分があまり歓迎されない理由らしい

ベトナムなんかは大きな街の地区によっては白人化されてるところもあったけど、まだ独自の文化を保っていた

しかし、シアヌークビルはほぼカンボジアの文化を感じる事が出来ない

ここに住んでいるカンボジア人は皆親切で明るいけど、英語が堪能

こんなカンボジアの先っちょで住民が英語が堪能ってなんか不自然

白人化された街では英語が話せないと商売をやっていけない

日本人は他の外国人の中でも英語が喋れない人種として有名だが、それは英語が喋れなくても日本国内で生きていくのに困らないし、日本から出なくても殆どの人が豊かな暮らしを送っていける

日本では巨額のマネーが諸外国を巻き込みながら壊れた洗濯機のように国内で回り続けているから、国民が海外に出て行く必要はないのである。広義の意味での自給自足国である

故に教育側も教育される側も真剣に英語に取り組まないのだ

小さな子供が母国語ではなく英語でオーダーを取りに来るこの狂った街が本当に楽園なのだろうか?


世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~
世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~
世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~

街自体は清潔だし良く整備されていて、東南アジアでは滅多にお目かかることの無い信号機もちゃんとある

綺麗なビーチに囲まれて、ホテルからちょっと足を延ばせばいつでも海水浴を楽しめる

のんびるするには全くもって申し分ない街だけど、やっぱカンボジアでこれは不自然

ここに長期滞在したり実際に住んだり、はたまたレストランや売店を経営している白人も沢山見かける

大体が定年退職したような年で、そんな白人は大体カンボジア人の20代前半の自称彼女がいる

まるでキャバクラの同伴の様に若いカンボジアガールを連れてる老白人を見ていると、やはり植民地になるような国は支配が終わっても、支配される事に慣れきっているんだと感じられずにはいられない


「すぐ近くだよ、乗っけてってやるよ。フリーでいいから乗りな」

友達のホテルに行くのに道を尋ねたバイクタクシーの運転手がこんな事をいうのである

ただなんてありえない。ここはサイゴン(ホーチミン)だぜ

それでも約束の時間を既に20分近く過ぎてたし、場所をいろんな人に聞くも、人によって言う事が違うから一行に見つかる気配がない

後で料金を請求してきたら喧嘩する覚悟でバイクの後ろに飛び乗った

オッサンの言うようにすぐ着いたんだけどここではない

名前が似てるが微妙に違う

それではと、他のホテルに連れて行かれたがここもまた違う

オッサンは道行く人に道を尋ねながらそんな事を何回か繰り返し、俺達が5件目のホテルでうなだれてる時に後ろから「ひで!!」と俺を呼ぶ声が聞こえてきた

ツィンだ

彼は無事バイクでサイゴンまで南下してきて、俺達は5日ぶりに再会を果たしたのだ

さて、散々働かしたバイクの運転手がどう出るか様子を見てたんだけど、一向に請求をしてくる気配がない

ツィンにも事情を話したんだけど、やはりタダという話が信じられないような顔をしている

バイクの運転手はしばし俺たちを交互に眺めながら「似たような名前のホテルばっかで散々迷って大変だったよーー」といいながら、そのまま去っていってしまった

大変だったから金を払えと思ったら、にこっと笑うだけで行ってしまった

俺達は2人は顔を見合わせて暫く言葉が出なかった

結局彼は親切なバイクタクシーだったのだ

俺は絶対悪い事たくらんでると思ったんだけどな・・・・旅してるとそんな色眼鏡でしか人を見れなくなるから悲しいよね

世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~

ツィンもバイクを売るのに苦労してるらしく、俺とカナディアンフレンチの彼の友達3人で、「バイク売ります」のプレートを抱えて街を練り歩く

以外に興味を持つベトナム人や外人が多く、数歩あるく度に値段を聞かれる

世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~


買った値段と同じ値段で売ろうとするから、中々買ってくれる人は見つからず

この日は諦めて取り合えずストリートバーでビールとディナー
世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~

ベトナムではこのように道路にミニ椅子とミニテーブルを所狭しと並べて営業しているストリートバーが多いのだ

面白いのがここで飲んでると、いろんな売り子が酒のつまみを売りに来る

俺のお気に入りは鶉の卵。8個くらい入っていて50円

半値くらいまでなら値切れるけど、何回もやっていると面倒くさくなってきて、結局最後は向こうの言い値で買うのだ


サイゴンのダウンタウンには安宿やストリートバーや白人が好きそうなBARが田んぼに敷き詰められた稲のようにひしめき合ってて、タイのカオサンに雰囲気がそっくり

この辺ではよく顔に包帯をぐるぐる巻きにされた白人や、松葉杖やギプスをつけた白人を良く見かける。多分バイクと事故ったのだはないかとレナちゃんが言っていたな


関係ないけど、ぶち切れるベトナム婆を隠し撮り


世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~

そしてこれはDJカフェ

昼間から真暗な店内で爆音でベトナムギャルが皿を回す


世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~
世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~
世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~
世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~
世界一周ふらふら軌~5ヶ月目~


戦争博物館

展示物の殆どは写真

ちなみに館内では、枯葉剤の影響で奇形として産まれて人たちが、ホールで楽器の演奏をしてた

中でも顔の皮が目にも被って、目が無い状態の人が印象的だった

他にも当時韓国軍が起こした大量レイプ事件で産まれてきたハーフの子供など、ベトナムには未だにはっきりと戦争の後遺症が見られる


こうして思い返してみるとベトナムでの15日間は毎日が色あせる事のない濃い日々だった

ベトナムで半分以上の旅を一緒にしてきたレナちゃんとはサイゴンで別れ、彼女はプノンペンへ

ツィンともこの日一日だけで再び別れた。彼は来年からオランダの大学院にいくらしく、次回はオランダでの再開を誓った

久しぶりに一人になった

これからどうしようか?

どちらにせよベトナムビザが切れるから、出国しないと行けないな