観光疲れしても釣りはする
島原の釣り道具屋で「小浜港」でハガツオが釣れていると聞く
小浜といっても福井ではなく、長崎の小浜。雲仙普賢岳の麓だ
注意しなくてはいけないのは釣り道具屋の情報である
釣り道具屋は地域の情報屋も兼ねていて、大体の釣り道具屋は初めての客でも親切に持っている情報を教えてくれる
しかし、問題はその情報源だ
店主自らの経験段ならともかく、客から「どこどこでなになにが釣れた」という話を聞くと、それをそっくりそのまま話してくる
しかも、たった一人の釣り人が一匹釣っただけの話を、さも毎日釣れている様な話し方で話してくる
それを真に受けて指示された場所で竿を出すも、全く当りすらないと言う事はよくあるのだ
その近辺にいる釣り人に聞いても「滅多に釣れるものじゃない」「毎日通ってれば釣れるけどな がはははh」とこん感じである
そんな苦い経験を何回もしている俺は、釣り道具屋の情報は参考程度にしか聞いていない
とはいえ、島原は始めてくるところだったし、何が釣れるかもさっぱりわからなかったので、釣り道具屋の言うとおり小浜港に行ってみることにした
メタルジグが良いといっていたので、銀色の30g位のジグを200円で買って補給して小浜港に向かった
小浜港はすごく小さく、ボートのような漁船が15隻ばかり係留されてる程度
そのすぐ横には小さな海浜公園があるのだが、長い足湯設備が完備されている
どうやらここの足湯は日本一長いとのことだ
町の至る所から温泉の噴気が噴出しており、夜になると老舗旅館の電燈がオレンジ色の光を発し、海をバックにした温泉街らしさをかもし出す町。なかなかノスタルジックだ
そんな海浜公園には車内泊禁止との立て看板が立っていたので、看板は蹴飛ばして隣の小浜港で一夜を明かした
ハガツオを狙うなら朝マヅメ
日曜朝だというのに釣り客は10人もいない
カツオが釣れるなんて誰も知らないか、信じてないんだろう
前日釣りしてた地元の釣り客に話を聞くと、カツオの情報は得られなかったが、コサバの群れがそこらにいたとの事だった
これはある意味期待できるかもしれない
ハガツオがどんな魚かも知らずに、俺は昨日買ったメタルジグと12フィートのヒラスズキスペシャルで適当にルアーを投げた
一投目、適当にしゃくってるとフォール中にヒット
体が引き込まれるほどの引きではないが、あちこちに走り回るこの引きは多分青物
ゆっくり寄せるも堤防が高いためタモが届かない
竿が硬いのでそのまま引き上げてみると40センチ程のハガツオが釣れた
今普通にハガツオと書いたが、実はよくわからない
ただ、ハガツオが釣れるという情報を聞いていたのでそう推察しただけで
というのも、ハガツオが陸から釣れるのは全国でもここら辺だけで、痛み易い事から市場にもあまり出回らないらしいのだ
つまりアングラーだけが楽しめる魚ということである
海を良く見れば、ハガツオらしき魚がコサバを追い掛け回してる
雰囲気のある釣り場だということは俺の目からでもよくわかる
その後も投げて早播きしたり、ストップ&ゴーやいろんなアクションを試したが、食うのはフォール中が殆ど
結局は大きくしゃくってフォールの繰り返しが一番反応がいい
2時間での俺の釣果はハガツオ4匹とコサバが数え切れない程だったが、手返しのよいベテランなら多分10匹以上は上げれてた筈
ただ、4匹でもサイズはそこそこで俺たち二人では食い切れそうも無いから、隣のタコ釣りに来てたオヤジにカツオ一匹とサバを全部くれてやった
釣れたハガツオはその日のうちに刺身
身の色は桜色で少し透き通っていて、食感はとても軟らかく市販のカツオの面影もない
味も癖がなくとても美味である
はっきりいってうま過ぎる
これにアジをしめた俺は伊王島(イオウジマ)でも釣れているという情報を仕入れて、早速その情報に釣られるのであった
実はハガツオはこちらの伊王島が本家本元
ハガツオは回遊性の魚で、伊王島の方で先に釣れ始めたのだ
小浜港に人が少なかったのは、まだ情報が回っていなかったようである
伊王島は長崎から5キロ程離れた離島で、去年長崎とを結ぶ橋が完成した
それまでの交通手段は多分フェリーとか泳いだりとかだったんだろうな
そんな訳で今は観光地化が進んでいる
島自体はとても小さく、端から端まで車を走らせても15分程度
島の真ん中にはフィリーの発着する港があって、そこを中心に大きなホテルとスパ施設が一件だけ立ち並んでいる
立ち並んでいると表現するのもおこがましい位何もない
橋が掛かって一年弱
ここら辺はこれからなんだろうなとも思うが、多分流行らないだろう
島が狭すぎる、何もなさ過ぎる、かつ長崎から近すぎる
どうだろうか?都内からアクセス30分の離島にホテルとスパだけがあったとして、流行るだろうか?
多分最初だけ人が来て、時とともに砂に埋もれていく運命を辿るだろう
ここ伊王島も同じことが言える思う
魅力はカツオが釣れる所だけ
そんな訳でまたまた朝マヅメを狙うため、朝の5時からフィリー乗り場に到着するも唖然
平日の朝だというのに、堤防には2メートル間隔で人 人 人
多分30人位はいるだろうか?その横のテトラ帯にも5メートル間隔で20人くらい・・・ドラクエの発売か?
釣り場がない・・・
というか歩けばあるが、そんなに釣れるのか?
事前情報によると、カツオ以外にもマダイや青物があがるのだとか。本当だったら夢のような釣り場である
でも、これだけ人がいるのに釣り上げてる人が一人もいない
雰囲気がない
だからと言ってここまで来て、何もせずに帰るわけにも行かず、端まで歩いて竿を出してみた
投げども投げども釣れるのは藻だけ
漫画のように長靴や傘が釣れたりはしないが、藻がよく釣れる
お隣さんも藻ばっか釣り上げている
一時間粘るも当りすら来ない
周りも同じである
誰も魚は釣れず、上げているのは藻ばっか
50人も揃って釣竿で藻ばっか上げていると、伝統的な藻狩りに見えなくも無い
他の人は一体何時間やっているのだろう?
そんなに藻を引っ掛けるは楽しいか?
俺は楽しくない
故に引き上げることにしました
伊王島の写真です
あるのは灯台だけ
ぷっ

