天草を後にした俺たちは、再び宮崎へと舞い戻ってきた
行き残した高千穂に行くためだ
以下ウィキより
阿蘇カルデラ をつくった火山活動 によって、約12万年前と約9万年前の2回に噴出した高温の軽石流 (火砕流 の一種)が、当時の五ヶ瀬川の峡谷沿いに厚く流れ下った。この火砕流堆積物 が冷却固結し熔結凝灰岩 となり、柱状節理 が生じた。熔結凝灰岩 は磨食を受けやすいため、五ヶ瀬川の侵食 によって再びV字峡谷 となったものが高千穂峡である
と、言うことである
高千穂に入った俺は、真新しい石畳の道路や、ノスタルディックな街頭、デザインに統一感のある綺麗な町並みに驚いた
高千穂は人里離れた山の中。なのに立派な町や立派な橋、建設途中の陸橋やバイパス道路
高千穂峡という名勝地だけでこんなにも町は潤い、公共事業が進んでしまう
古くからやっているという飲食店も内装は綺麗だ
儲かっているからちょくちょく改装できるのだろう
そんな高千穂峡のメインの観光は、渓谷をボートに乗って探索するというもの
ゴールデンウィーク中はディズニー顔負けの3時間待ち、橋も架かるわけだ・・・
日曜日の今日でも1時間待ちという話だ
いくら暇とはいえそんなに待てるわけも無く、高千穂峡は次の日にし、本日は道の駅「高千穂」に泊まることにした
高千穂の道の駅には日曜だというのに、車内泊のためのキャンピングカーやワンボックスカーが結構とまっている
俺はそのうちの一台のトレーラー方式のキャンピングカーの横に車をとめた
今までわざわざ日記には書いてこなかったけど、キャンピングカーに乗ってる人って、こっちが旅してるってわかると結構挨拶してきたり、世間話したりするんだよね
それでちょっと仲良くなると、キャンピングカーの中見せてもらったりってのは良くあった
今回もお隣のキャンピングカーの叔父さんが俺の車のナンバー見て話しかけてきた
最初は犬の話「この子はいくつなの?」と俺の目をじーっとみて「5年くらいです」
こんな話から始まり、少し話すと自分のキャンピングカーの中に案内してくれた
その間嫁はというと、釣ったカサゴを捌くのに必死
自分のキャンピングカーの中に案内した叔父さんは、まず車内の換気をしてから俺を招き入れてくれた
他の人もそうだったが、皆中を見せてくれるときは決まって換気をしてからだ
中で生活をしてると生活臭がこもるのだろうか?中に招くときは皆、汚いものを見せるようにちょっと恥ずかしそうな表情を浮かべる
おじさんの年は73歳で、昔は関西で機械エンジアだったらしい
その仕事の出張で世界各国を飛び回ったそうだ
そして今では岩手に農園を開いて、小麦を作ったり、パンを売ったりして生活してるんだと
もちろん結婚していて、畑は妻にまかせて自分は一ヶ月間の旅をしてると
「へぇーいい奥さんですね」と取り敢えず相づちを打っておいたら、「あんたと同じだよ」
「仕事やめて、車内泊のきつくて長い旅行なんかによく付いて来てれるよね」「あんたは俺の若い頃にそっくりだよ」
オジサンは昔を振り返るように上を向きながら「俺も若いころは似たようなことをやってたよ」「その頃はあいつも付いて来たけど、今はもう駄目だな」「布団がないと寝られないみたいだ」
いや俺も布団で寝たいんですけど・・・
「あんたのわがままに付き合う奥さんはえらいなぁ。。。」
・・・俺ってわがままなのか?
そして嫁は偉いのか?いや、偉くない。
大体本人もこういうスタイルの旅に憧れてたわけだし
オジサンはその後も勘違いしながら自分の妻と俺の嫁を交互に偉い偉いと、酒も飲んでいないのに酔っ払いのように機嫌よさげに語ってた
嫁が食事の支度が出来て俺を呼びに来ると、オジサンが「ビールでも買ってくるからちょっと一緒に飲もうか」と、このようにして又知らない人と宴会が始まるのした
車の後ろに先日買ったキャンプ用のテーブルと4人掛イスが一体になったセットを出してカサゴのから揚げに初挑戦
数本後オジサンがビールとつまみに寿司を買ってきて宴会は高千穂の夕日を背に始まった
相変わらず嫁は偉い、俺は自分の若い頃にそっくりで駄目な奴の構図で話を進めて行くが、俺たち二人を気に入ったようだ
俺もこういう変わり者のオッサンは嫌いではない
自分に似てるとは思わないけど、似てる部分はあるのかも知れない
宴も酣、このオジサン、どうやら趣味でサックスをやっているらしく、もう10年近く続けて今では楽団に所属しているのだとか
「じゃあ吹いてよ」
「よし吹こうか」と酒に機嫌を良くしたオジサンは車にサックスを取りにいった
一曲目はビートルズのyesterday
年寄りの道楽なんでジャイアンのリサイタルを聴く覚悟で構えていたら
意外と聴ける。凄い巧いってわけでもないけど、少なくとも音程は合ってるし、音もしっかり出ている
いつぞやのアマオケ のように気の抜けたコーラみたいな演奏ではない
演奏している曲自体の難易度が低いせいもあるが、背伸びして難しい曲を吹いて崩壊するよりよっぽどいい
他にも何曲か演奏してくれ、一通り終わって本人も満足そうな顔をしている。ほんと自由なひとだな
俺たちがピアノを弾けるって事を知ったオジサンは「ピアノは持ち歩けないもんなー」
「そうなんですよ、俺も持ち歩ける楽器を演奏できたらいいんだけど。世界一周にも持っていけるし」
「サックスは車の中でも練習できるし、音にパワーもあるからこういう旅には持って来いなんだけど、バック
パッカーには重過ぎるなぁ」
オジサンは何か閃いた様な顔をして「クラリネットは」?
「クラリネット・・・・・」
「サックスより軽いし、持ち運べるし、パワーもそこそこあるよ。ピアノ弾けるならすぐ吹ける様になるよ」
なるほど、クラリネットか・・・クラリネットの音好きだしな・・・そもそも木管のちょっとぼやけた感じの音は好き
と、考えてた俺は「それいいね、クラリネットか」嫁も「それいいと思う」オジサン「取り敢えず始めちゃいなよ」
皆でクラリネットごり押し
かっちゃおうかな~クラリネット
10万~30万くらいだって
ピアノに比べれば安いかも・・・
この話には、意外な展開と結末が待っているので、後日アップします
その後の宴は夜の21時まで続くのでした
