日が昇り、舞台の幕が開くと、街に色が着き始めた
昨日は何もなかった眼下に、海に囲まれた港町が忽然と姿を現せたのだ。
俺が道の駅の存在を知ったのはほんの数年前の事だが、最近では車内泊が流行、利用者が増えるとともに、
道の駅も全国的に増え始めた。
ただ増えるだけではなく、利用者のニーズに答え、最近ではその設備も至れり尽くせりである。
俺が今日利用した施設でも、レストランや土地の特産品を扱った売店、トイレ、ちょっとしたロビーに洗濯機まで、
町外れのパイパス道路には不自然な設備が当たり前のように整っている。
場所によっては、無料で温泉や足湯の設備まで整っているのだから、道の駅への力の入れようがうかがい知れ
るではないか。
俺が呉で最初に向かったのは、海上自衛隊地方隊の基地。
呉の地方隊では、毎週日曜日に護衛艦の一般公開をしているらしいのだ。
受付では鉄仮面をかぶったようないかつい女自衛官が待ち構えていた。
受付では、氏名、住所、職業を記入する欄が設けられており、俺は職業欄に無職と書くのに抵抗を覚えたので、
「サムライ」と書いておいた
そうしたら、鉄の仮面の女自衛官こと鉄の女が「サムライとはどのような職業でしょうjか?」と真顔で聞いてきあ
がった
手強い
だが俺もそこらへんの手練とは違う
ここで引き下がるわけにはいかないのだ
「サムライとはつまり武士です」
鉄の女自衛官「それは会社員の一種ですか?」
どんな会社員じゃぼけ!!
サムライの会社員って何時代じゃ
でもよくよく考えてみたらサムライもサラリーのような物をもらって仕えてたし、主従の関係は会社にもあるし、武
家社会にも会社のように派閥があったしなぁ・・・ってなに俺真剣に考えさせられてるんだよ
完全に鉄女のペースに乗せられてるじゃねぇかよ
この自衛官の質問はあの芸人泣かせの東洋の黒い怪人「徹子」か!!?
こうなったら俺の奥の手のギャグで徹子の腰をくの字げてやろうじゃないか
俺は脳の記憶を声帯に伝えるべく、精神を集中させ、全身の毛穴が開き声帯を震わそうとした正にその瞬間に
「この人仕事ないんです」と嫁が横槍を・・・挙句の果てには、サムライに二重線を引いて無職と書き直してしまっ
たではないか
もちろんこれは無効試合ということでいいのだろ?
例えるなら、テニスの試合中にグレズリーが乱入してきて、スコアボードごとプレイヤーをしばき倒してしまったよ
うなものではないか?
その場合はもちろん無効試合になるから、この場合も無効試合でいいんだよね?
でもなんだろう?この試合で勝って死んでしまった力石のような気持ちは
っていうかそもそも買ってもいないしな・・・
はい
気を取り直して原爆ドーム行ってきます






