旅も佳境へ 宴も酣
バスの振動と共に体に伝わってくるムズムズ感が、旅の終わりが近づいていることを教えてくれる
右を見ても左を見ても、雪が張り付くことを拒否した険しい岸壁が続く
その大きな壁の間を、ネズミが下水の側溝を走るように、俺の乗ったバスは止まることなく目的地へと向かっていく
北海道では2月も半ばになると、「札幌雪祭り」を皮切りに各地で雪や氷を活かした雪国ならではの祭りが開催される
俺も色んな祭りに参加したいのだが、格安航空券があるのはシーズン前までだし、宿を当日や前日にとって旅するスタイルだと、宿がとれないなんてことにもなりかねない
この時期の北海道での宿探しは失敗すると生死に関わる
いろんな理由があって、祭りが始まる前には帰らなくてはいけない
そんな中、唯一1月後半から開催されているのが層雲峡の氷瀑祭りなのだ
層雲峡とはどんな所か俺もよく知らないのだが、所謂山の中のリゾート地みたいなもので、関東でいう所の軽井沢や那須のように、ペンションやホテルが大自然のど真ん中にかたまっている。また、大雪山系やトムラウシ山の玄関口にもなっているようだ。
バスから降りた俺は、膝まで埋まる雪の深さに唖然となる。里とは雪の量が違うし、雪掻きがほとんどされていない。
そんな中少し歩くとすぐに祭り会場が見えてきた
ここは山の中だけあって里より一段と寒さも厳しい
曇天夕暮れどきの何もない場所での氷と光の祭典は、戦場で唯一休息が許された兵士たちの野営地さながらだ。
ああ、なんだかラーメンが食べたくなってきた
あっラーメン屋発見
入口が無い
営業する気ゼロ
もう一件見つけた!
写真では平屋に見えるが、立派な2階建ての建物だ
冬期の入口は2階から?
矢印が気になる
今回の宿はペンション
素泊まりで5800円は今までで一番高いが、場所が場所だけにしょうがない
安宿とは大体が都市部に固まっているものだ
ひとっぷろ浴びた俺は早速祭り会場へと赴いた。もちろん一人で
光と氷の融合が幻想的でとっても綺麗!!!と言いたいところだが・・・渓谷の御陰で上下前後左右から響きわたる中国語が鬱陶しくてしょうがない。もしも携帯電話の電波が目で見えたらこのくらい鬱陶しいのではないだろうか??
なんだか巨大な万華鏡の中に閉じ込められて、マントラを延々ときかされてる気分になってくる。
そんな中上を向くと、なにやら小さな紙吹雪のようなものが舞っている
光を反射して銀色に輝く粒が、寄せては返していく波のように、光っては消えてを繰り返している
これがダイヤモンドダストなのだろうか?もしかしたら氷霧(こおりぎ)と言う現象かもしれない
どちにせよ寄せては返る波とは違い、そのまま消えてしまうこの現象を、しっかりと目に焼き付けておかなければいけない
残念なことに周りの外人の方々はこの現象には気がついていないようだが
最後には花火まで上がって、派手好きの中国人にはお誂だろう
一時間くらいうろついて宿に戻ると暇そうにしてた宿の主人に捕まった
話は震災の話題から始まり、日中問題や共産圏、人種差別から戦争の話まで、多岐にわたり大きなテーマ
ここのおじさん、この手の話題には独自の観点や発想をもっており、本気で議論したらかなり面白うであったが、喧嘩にもなりかねないので聞くことに専念した。
別におじさんの考え方を否定したり馬鹿にしたりしてる訳ではない。ただ、自分の考え方とは全く違うので、その意見を正面からぶつければ必ず火花が散るし、熱くなりすぎた鋼のように溶けてドロドロになり、議論どころではななくなるのだ。鋼も議論も鍛えることができなければ意味をなさない。
戦争もこうして起こるのだろう。資本主義VS共産主義の冷戦がいい例だ。
おじさんとの楽しい井戸端会議も終わり、気づけば2時間かも経過していた
さぁ明日は午前中にここを出て、旭川の「旭山動物公園」にいかないと
旭山動物公園・・・本当に楽しみです!!






