映画史上最高傑作と呼び声の高い作品です。
当時の映像技術から考えたら、とんでもないことをしているらしいです。例えば、近景から遠景までピントをあわせて撮るパンフォーカスや、時系列の配列を入れ替える方法とかです。
そうした斬新な撮影手法を始めて使用したらしいです。
そして、ストーリーの構成も素晴らしいです。
新聞王ケーンが死ぬシーンから始まり、その際、「バラのつぼみ」と言い残し死にます。なぜ、「バラのつぼみ」と言い残したのかを追求していく形で物語が進んでいきます。
つまり、過去をさかのぼっていくスタイルをとっていたのです。今となっては当たり前のスタイルですが、当時では斬新な手法です。
肝心の内容も面白いです。ケーンは幼少期に母親に見捨てられ、養父に引き取られます。
そして、結婚も二回ほどするのですが、離婚してしまいます。
その際、「愛しているのは自分自身だ」と言われてしまいます。つまり、ケーンは昔から愛されたことがなかったので、人の愛し方もわからなかったのです。
これは、非常に悲しいことです。そして、肝心の「バラのつぼみ」の意味ですが、最後までわからずじまいでした。
しかし、その真相を探っていた記者がこう語ります。
「人生を一言で語るのは不可能なんだ。バラのつぼみはパズルの1つ。かけた1つのね。」
つまり、バラのつぼみ自体にあまり意味はなく、ストーリーを進めていく上でのとっかかりでしかないと主張しているように見受けました。一つ一つの要素はたいしたことないと訴えているのではないでしょうか。
しかし、最後に母親からもらったソリに「バラのつぼみ」と書かれていました。つまり、ケーンが欲しかったのは大量の財産でもなく、権力でもなく、母親の愛情だったのではないかといえます。
死ぬ間際にそう悟るのはなかなか粋な表現です。
互いに愛することの大切さを学べた一作です。
