非常に感性的な映画です。PMSという症状を持つ藤沢さんと、パニック障害を持つ山添さんがお互いの症状を理解しながら、ともに助け合っていく映画です。
根性論で打開していく映画ではなく、症状を受け入れながら、少しずつ前に進んでいく感じがしました。最初主人公の二人はそんなに親しくなかったですが、お互い違う病気を持っていると知ってから仲良くなりました。
相手の傷をお互い知って前に進んで行く感じは非常にリアルでした。大きな事件が起こったり、大きな物語の転換が起こったりするわけでは決してありません。その代わり、リアリティーが非常にありました。
本作の終わり方も非常に良かったです。藤沢さんが照れながらラジオ体操するところで終わりました。その時の山添さんの表情が良かったです。
藤沢さんは別の場所で働くので、山添さんとは距離が離れてしまいます。しかし、陰ながら藤沢さんのことを応援する表情に見えました。
「夜明け前が一番暗い」という言葉があります。しかし、一番暗いからこそ、夜明け前で自殺してしまう人がいるのだと思います。
夜明け前を超えたら、光があることを信じて邁進していきたいです。
まどマギ