言わずとしれた神作品です。まず、ルルーシュがなぜ打倒ブリタニアという思考になっているのかは非常に謎です。
母親が殺されたことによって、「これ以上ブリタニアに政権を持たしてはいけない」と考えるところまでは理解できます。しかし、そこからルルーシュはブリタニアに敵対する形で、黒の騎士団を結成しています。
理知的なルルーシュにしては、非常に不合理な判断だと個人的には感じてしまいます。そして、最終的には自分が犠牲となり平和となっています。とんだマッチポンプ物語です。
ラグナレクの接続に関しては、「それでも明日がほしい」と回答して接続を拒否します。
集合的無意識を共有する行為は、嘘がつけない世界を作るという意味になりますが、そんな世界は恐ろしいだけです。理想的な世界っぽく言っていますが、私は絶対にラグナレクの接続は反対です。
個人的に血染めのユフィのエピソードは大好きです。ユフィと一度は和解したルルーシュですが、ユフィが暴走して人々を殺しだした瞬間にユフィを撃つという決断をするルルーシュは、冷静かつ狡猾です。そういった部分が好きだから、ルルーシュはやめられないといえます。
あとは、善意と悪意の対比です。主人公であるルルーシュが悪意の人間として描かれ、敵である枢木スザクが善意の人間として描かれています。しかしながら、主人公目線で物語は語られるので、スザクは悪の人間のように移ります。
このように、人の視点の違いによって、誰が悪か善かは切り替わるといえるでしょう。