名作です。特に18話と19話が神がかっています。
朋也は18話以前までずっと渚の死を引きずっていたため、まともに汐と交わろうとしていませんでした。その行動が汐の心にストレスがかかり、いつも泣いていました。
それに気づかなかった朋也がようやく菜の花畑での旅行を通じて、汐の内情に気づくことができました。そして、朋也の祖母である史乃から「直幸(朋也の父親)は誰の手助けも借りず朋也を育てていた」という事実を知り、朋也は今まで嫌っていた直幸に対する印象を変えました。
朋也は「なんで自分だけこんなに苦労をしているんだ!」という思いでしたが、周りの人の内情や心の傷を知ることによって、少しずつ自分の近親者とコミュニケーションをとろうとします。その過程がクラナド、クラナドアフターストーリーで描かれています。
19話も感動しました。19話で初めて朋也が大人になってから、直幸と本当の意味でコミュニケーションを取ったのだと思います。
朋也は周りに恵まれています。片親の状況を我慢した汐、陰ながら助言した史乃、雑ながらも良い関係を保とうとした秋生、心優しい渚、優しくサポートした早苗、粉骨砕身して片親ながらも朋也を育て上げた直幸。
18話と19話は、今まで自分ばかりにフォーカスを当てていた朋也がようやく周りの人間の苦労にフォーカスを当てて、その人達とともに前を向いた素晴らしいストーリーだったと思います。