今作ではカイジはゲームを行わず、光山、チャン、マリオという3人の新キャラクターが命がけの友情ゲームを行います。
今まで散々気を遣われ続けた和也は、人間の友情など信じておらず、反対にカイジは人間の友情を信じています。前提としてそういった対立構造があります。
被験者となる三人組は、元々かなり強い結束でつながっていましたが、和也の様々な罠によって、どんどん崩れていき、最終的には光山一人が7000万超をゲットするというなんとも救われない結末となりました。その結末が逆にリアリティがあると感じられました。
チャンとマリオはかなり貧乏の出であり、辛い過去が漫画にて記されていましたが、その展開はどこかありきたりなバックグラウンドの説明かと思われました。
正直なところ、和也編は他のカイジのパートと比べるとかなり見劣りする話です。しかし、人間ドラマという点においては、他のパートに引けを取らない部分が沢山あると思います。
「人を信じる」という自分の信念を貫き通したチャンとマリオ。対して、自分の信念を疑った光山。
金銭では大金を手にした光山ですが、チャンとマリオは本ゲームにおいて人間としては勝ったと思っております。