かなり静かな映画であり、傑作です。

 

セリフもほとんどなく、淡々と物語が進んでいくので、見たことがないタイプの作品だと感じました。

 

主人公の村川も、かなり無機質であり、人に対する共感能力も低いと思います。

 

BGMがかなりよく、本作をより高尚なものにしています。

 

ストーリーの内容に関しては、Wikipediaを用いないと把握できない部分が多々ありました。

 

銃撃戦のシーンと、お遊びをするシーンだけで構成されているといっても過言ではないです。お遊びのシーンは、非常に奇妙に感じました。

 

それなりに歳をとっている大人たちが、相撲や紙相撲をしたり、銃を用いて冗談めいたことをしています。

 

風景も荒涼としており、非常に渇いている作品です。

 

ラストシーンで、静かに村川が銃で自殺します。その姿を幸が真顔で見ています。かなり奇妙です。

 

本作はストーリーの内容というよりも、北野武さんが演出する世界観を堪能する作品だといえます。

 

かなり不思議な映画であり、経験したことない感情に包まれます。視聴後の感覚としては、「心が無になり、澄み切っている」といった感じです。

 

一度は必ず見たほうがいい作品です。