映像美と煉獄杏寿郎の誇りが感じられる作品です。
とてつもない迫力があります。さすがufotableといったところでしょうか。
上弦の参である猗窩座と煉獄杏寿郎が対決します。
対決中に煉獄杏寿郎の過去が語られます。幼き頃に母親と死別し、父親からは認められないまま成長しました。
たった1人で努力研鑽を続け、柱へとなりました。炭治郎を巻き込まないため、煉獄杏寿郎1人で戦うことになります。
煉獄杏寿郎はかなり良い人です。ポジティブですし、好かれるのがよくわかります。
しかし、結果として猗窩座が勝利し、煉獄杏寿郎は死んでしまいます。
猗窩座は太陽が上ってきたので、帰ることにします。
ここで着目したいのが、猗窩座は「負けない勝負をしない」という点です。非常に聡明な判断をしていると思います。
『孫子の兵法』にもこう書かれています。
「善く戦う者は、勝ち易きに勝つ者なり」
この点が、煉獄杏寿郎の敗因だといえます。
例えば、太陽が上っているときに奇襲をかけたりすることは可能だったと思います。
しかも、煉獄杏寿郎は猗窩座と開けた場所で一対一で戦っています。剣士としての誇りがあるがゆえに、不利な条件で勝負に挑んでいるのです。
他の柱と共闘するという手段もあったでしょう。考えられる策はたくさんあるはずです。だから、非常にもったいなく感じます。
その煉獄杏寿郎の意志を引き継いで、竈門炭治郎は奮闘します。
良作でした。