言わずと知れた名作です。

 

かなり長い映画ですが、濃密な時間を過ごせる作品でもあります。中だるみが一切ありません。

 

本作の主人公は前半がヴィトー、後半がマイケルとなっています。

 

コルレオーネ家の家訓として以下のものがあります。

 

「恩には恩。 裏切りには恐怖と復讐で報いよ。 人生は美しい。」

 

素晴らしい家訓です。これは人間関係にも使用できる言葉です。裏切ってくる相手に対し、優しく接すると漬け込まれます。だからといって、全ての人間を利用しようと画策し行動していたら信頼性がなくなり、落ちぶれます。

 

非常に良い戦略だといえます。応戦戦略と近しいものを感じます。

 

そして、そんな無情な世界でも「人生は美しい」としています。清濁併せ呑んだ上で、全てを受け入れる人間としての深さに感服します。

 

本作で印象的だったシーンは、ソニー殺害シーンです。ソニーが直情的で短気であるところをつけこまれ、敵から銃弾を浴びせられます。

 

いつ何時でも冷静に行動することが肝要だといえます。皆さんも感情的に行動しそうになったら、是非ソニー殺害シーンを思い出していただければよいと思います。

 

ソニーと比べ、マイケルは冷静で狡猾な人間であり、マフィア向きであると思います。腹黒さも持ち合わせています。

 

ラストの同時暗殺シーンは、映画史上屈指の名シーンです。暗殺という無惨なものを扱っているのですが、それすら美しさを感じます。「様式美」という言葉がぴったりのシーンだと思います。

 

コルレオーネ家の家族模様は、一般家庭と比べると異様かもしれません。しかし、表立ってはいないですが、家族の絆を感じられる作品でもあります。その絆は異様なものかもしれませんが、愛はあったと私は感じます。

 

冷酷さ愛するということ

 

二面性を本作で感じました。しかし、二面性という一言で片付けられる作品ではありません。

 

こればかりは見てもらわないと分かりません。是非見ていただきたいです。