マイスコア:98

メタスコア:90

 

まあまあ面白い。しかし、5と比べると劣っている。グラフィックや操作性、スタイリッシュさなどを考えると、そういった帰結になる。

 

マヨナカテレビに被害者が吸い込まれていく事件を追っていく物語らしい。こういったタイプの作品は黒幕が誰かとかいう問題ではない気がする。

 

シュタインズゲートにも黒幕はいなかった。もしや、黒幕は主人公という展開もありうる。

 

本作はもっとスタイリッシュさに振った方がいい気がする。今現在は山野に関わりのある人物がマヨナカテレビに連れ去られている。

 

もしや、山野周辺の人物が黒幕という可能性も否めない。5では、すぐ主人公の仲間になる人が自動的にペルソナを発言していたが、本作はそのペルソナを本人が受け入れない事例が多々ある。

 

そして、シャドウと対決し晴れて仲間になるというパターンである。

 

「自分の負の部分を受け入れて強くなる」

 

そういったメッセージが込められているのだろう。しかし、敵と対峙し、バトルに勝利するだけにとどまらないところが良い。

 

巽も仲間になった。女を拒絶していたのではなく、人が怖かったことに気づいた。

 

自分の負の部分と向き合うことで、新たなことに気づいたといえる。面白いけど、本作のプレイ時間がかなり長い。そこが苦痛である。

 

その後、久慈川りせを攻略して、美津雄にたどり着く。

 

美津雄が一連の犯人ということになっている。しかし、美津雄が黒幕な訳がない。

 

実行犯は美津雄かもしれない。

 

結局足立がやっていた。動機がまだ不明瞭なので何とも言えない。 

 

白鐘直斗か一番好きである。巽も好きである。キャラが一人一人立っており、なかなか良い。

 

ペルソナとシャドウは共に心理学用語であるらしい。ペルソナとは人間の外的側面を表し、シャドウとは自分の「生きられなかった反面かつ半面」であり「意識(自我)の否定した要素」が心の中でイメージ化されたものらしい。

 

この意味合いに則して、ゲームが作成されていることがわかる。

 

黄泉比良坂の舞台はかなり好きである。とても綺麗な場所である。

 

目を瞑り、楽に生きることを提唱する伊邪那美。対して、辛くても現実と向き合い、がむしゃらにあがき、生きようとする人間。この対比が綺麗に表現されていた。

 

人間愛に溢れたゲームであった。良作でした。

 

「1人では物事を成し遂げられなかった」という真実をペルソナ能力で表現したところも評価できる。

 

マリーとクマは別種であれど境遇が似ていたので、マリーを説得することができたと考えられる。

 

何者でもないことを知りながらも、周囲の説得により心を持ち直すことができたマリーとクマ。

 

素晴らしいゲームだった。