監督 ジェームズ・マンゴールド
脚本 マイケル・クーニー
出演者 ジョン・キューザック
レイ・リオッタ
レベッカ・デモーネイ
 
神作品です。
 
※以下、ネタバレが入ります。
 
 
 
 
 
 
 
モーテルの登場人物全て、死刑囚マルコム・リバースの人格であるというのが事の真相でした。
 
犯人がティミーであることは序盤でわかりましたが、殺人を犯す人格を削除するために奔走していたという事実は全く想像がつきませんでした。
 
ルームキーに記されている部屋番号は、残りの生存者の数を示しています。伏線が随所に張り巡らされている作品だといえます。
 
被害者の共通点として、誕生日が同じであるという点は、全て死刑囚マルコム・リバースの人格であることを示しています。
 
州の名前が入っているという共通点もありましたが、その部分は特に物語に影響はありませんでした。
 
最後までパリスを残したのは、マルコムが幼少期に娼婦である母親に見捨てられている影響かと思われます。だから、犯人は大人ではなく、子供のティミーだったのです。
 
マルコム・リバースの病気である解離性同一性障害は、子供時代に自分のキャパシティーを超えた苦痛によって発症するらしいです。マルコム・リバースは自らを守るために違う人格を何個も宿しました。
 
しかし、最終的に防御のつもりが攻撃へと転化し、殺人を犯すことになってしまいます。
 
マルコム・リバースもある意味被害者です。しかし、殺人を犯してしまっているので、同情の余地はありません。
 
最終的に残った人格がティミーだったことから、マルコム・リバースは自分に負けたともいえるでしょう。
現実に殺人が起きているということすらも嘘である本作は、どんでん返しのある素晴らしい作品であることがわかります。