監督 ダニー・ボイル
脚本 ダニー・ボイル、サイモン・ボーファイ
原作 アーロン・ラルストン
製作会社 Cloud Eight、Decibel Films、Darlow Smithson Productions、ハンドメイド・フィルムス、フォルム4・プロダクションズ(英語版)
製作国 アメリカ合衆国、 イギリス
メタスコア:82
IMDb:7.5
マイスコア:90
テーマ:死を覚悟した人間は何を思うか、極限状態での人間の心理状態
本作はアーロン・ラルストンという人物の実話を元にした作品なので、妙にリアル感があった。カメラに移ったハイカーの水着写真を餌に自慰行為を行おうとする様は、非常にリアルであった。基本的に心が綺麗すぎる登場人物を使うと、リアルを感じないと思う。あくまで、自論である。峡谷の天然プールに飛び込むシーンは実話でないらしい。峡谷には危険が潜んでいるため、危ない行為は行わないらしい。腕を切り落とすという行為は映画の展開により予想は容易にできたが、それを実際に行った人物がいたとなっては話が別である。自分ならできない。俺なら右手のない生活を想像すると、絶望してしまうが、アーロン・ラルストンは幸せそうに暮らしている。ポジティブ思考な人であると感じた。奥さんも右腕がない状態を受け入れて結婚しているところは尊敬に値する。途中、気が狂って一人演劇をやるシーンもリアルである。実際行っていたのだろう。最初からこうなる運命だと決まっていたと当人は話す。自分の今までの行動が岩に自分を吸い寄せたと表現している。ハインリッヒの法則である。孤独を愛した人間なのである。極限状態を求めるところは自分もある。アーロンはこの事件後も、山へと旅に出ているらしい。反省しているのか?ただ、どこに行くか必ずメモを残してからたびに出ているらしい。反省しているのかしてないのかわからないが、好きに生きてほしい。そう願います。走馬灯のように人生を振り返ることはアーロン・ラルストンが経験した極限状態になったら、誰でもするだろう。俺も一日一日真剣に生きよう。すぐに、この気持ちを忘れそうになるのが怖いところである。その時は、本作品の内容をしっかり思い出そう。原作者のインタビューの中で、一番辛かったのは家族や親しい友人に会えないことだと言っているので、現在簡単に親しい人に会っている状況を感謝しなければならないと感じた。会いたいという思いが力に変わったらしい。この話は信憑性が高い。なぜなら、直感で正直な人だとアーロン・ラルストンのインタビュー動画で感じたからである。そして、本作品を作る際、脚本家が原作の本を全ページの角の部分を折っており、線もたくさん引いていたらしい。これぐらいしないと、良い話は作れないし、脚本家は改めて凄い存在なんだと肌で感じた。