すべてはつながっている!~音楽を愛する人のためのプレゼンテーション会 | Cecilia's Diary

Cecilia's Diary

「聖セシリア」は、音楽の守護聖人。これにならって、音楽をはじめとする芸術や
伝統文化などを楽しみつつ、毎日を生き生きと過ごしている様子をつづります。
ライフワークとしてコーチングも勉強中。

先週末は、音楽ライターの飯田有抄さんが主催する
「音プレ」こと「音楽を愛する人のためのプレゼンテーション会」
第2回が行われました.

前回、5月におこなわれた第1回では、
恥ずかしながら私もプレゼンターとして登壇させていただきましたが、
今回からは実行委員会スタッフとして
リーダーの飯田さんをサポートする立場となり、
事前に前回ご来場いただいた方へのお知らせメールをしたり、
当日のタイムキーパーなどを務めたりしました。

今回のプレゼンターは6人。
トップバッターは、大学院に通う学生であり、ピアニストであり
また音楽ライターとしても活躍中の長井進之介さん。

「音楽家は究極のサービス業!」というテーマで
音楽家の仕事のなかでも、特に柔軟性や即興性が問われる
ウエディングのBGM演奏について、どのようなスキルが必要かなど
お話されました。

私もかつて数回、披露宴でのBGM演奏を請け負ったことがあったので
彼の話は「うん、うん、その通り!」とうなずくことばかりでした。

続く財津由美さんは、
「子どもの時間」というテーマで、自身が経営している
おけいこつきの学童保育について、その意味・必要性、
志していることを語っていただきました。

実は、彼女、私の高校・大学の同級生で
高校では同じクラスだったのです!

彼女がおけいこつきの学童保育を経営していることは
以前から知っていましたが、今年の夏に久しぶりに会った際、
経営を始めるに至ったきっかけを話してもらったときに
絶対「音プレ」で話してもらいたい!と
ピンときて誘い込んだのです。

そのもくろみはみごとに当たって(笑)、
子どもたちに身につけてほしい、さまざまなしつけや礼儀作法の大切さだったり
これからの音楽教育に重要と思えるものについて考えさせられる内容でした。

続いては橘ララらさんという不思議な名前の男性による
「UGC時代に変わる『音楽家』の概念」。
この方、実は某エンタテイメント会社に勤務されているので
ペンネームでのご登場でした。

UGCというのは、「User-Generated Contents」の略で、
ウェブサイトのユーザーによって制作されたコンテンツのこと。

たとえばブログやSNS、You Tubeへの動画投稿など、
専門家だけでなく一般のユーザーがこれらのコンテンツに
自分の作品を紹介することができるようになった結果、
今は、音楽家として演奏する側と、ユーザーとして聴く側の
境目がどんどんなくなってきている時代だとのこと。

だからこそ、今までにない新しいものが創作できる時代でもある
ということを話していただきました。

後半は、栄養士の高橋佳代子さんによる
「からだが喜ぶごはんとわたしたちの呼吸」。
人間のからだは8年ですべての細胞が入れ替わってしまうそう(!)。

人は生きるために食べますが、毎回ごはんとして食べるものは
人のからだをつくる大切なもの。
だからこそ、食べるものを大事にしてほしいし、
食べるときに自分の呼吸を感じてみよう、というお話でした。

ピアノの演奏も、ただ指や腕を動かすだけではなく、
弾いているときの呼吸ってとても大事です。
呼吸というところで、ごはんと音楽、はからずも共通点があったのか!
と目からウロコでした。

続いてはインターネットラジオOTTAVAのパーソナリティとしても
有名な音楽ジャーナリストの林田直樹さん。

「インターネットラジオを初めて思うようになった、
コンサートに容易に行かれない人々」
というテーマで、特に都内ではあまたのコンサートがありますが、
被災されたり、入院されたりして、
そもそもそういったコンサートへ足を運べない人が、
世の中にたくさんいるということ、

そして、そのような方々にとって、音楽とは
水道やガス、電気といったインフラと同じくらい重要なものであること、

このように、コンサートに気軽に足を運べない人たちのために
有志の音楽家たちが演奏しに出かけることもあるけれど、
彼らを単なるボランティアにしてはせず、妥当な対価(つまりギャラ)を
払うようにしなくてはいけないなど、
とても考えさせられるテーマをお話いただきました。

不特定多数に対してホールなどで演奏することも大切ですが、
コンサートに足を運べないたったひとりの誰かのために演奏する、
そんなニーズがこれからもっと増えていくかもしれません。

そして最後は「ハーバード大学は『音楽』で人を育てる」という
興味深い本を書かれた音楽ジャーナリストの菅野恵理子さんが、
「リベラルアーツとしての音楽ある社会」というテーマで
音楽を学ぶことは特別、特殊なことではなく、音楽を学ぶことによって
その音楽の生まれた背景だったり、時代だったりを広く知ることになり、
すべてのものが音楽を通じてつながっていく、という壮大な
けれどとても大切な話をしてくださいました。

ウィキペディアによると、
そもそもリベラルアーツとは、ヨーロッパの大学制度において
中世以降19世紀後半から20世紀までのあいだ、
人が持つ必要がある実践的な知識・学問の基本とされた「自由七科」のことで、
文法学、修辞学、論理学、算術・幾何、天文学、音楽を指すそうです。

これらは大学で人が身につけるべき基礎教養科目と言われ、
最近では日本の大学でもこのリベラルアーツの重要性が問われるようになっています。

このリベラルアーツの定義からすると、音楽は決して特別なものではなく、
むしろ誰もが教養として身につけておくものなので、
リベラルアーツとしての音楽、ととらえると、
今の日本のようにクラシック音楽は敷居が高いとか難しいという流れも
少しは変わってくるのではないか、と思いました。

プレゼンターの話すテーマはそれぞれ違いますが、
聴き終わってみると、すべてがどこかでつながってひとつになる感じがあり、
前回に続き、非常に内容の濃い会となりました。

終了後は会場にてささやかに懇親会が行われ、
聴衆、プレゼンター入り混じって、あちこちで熱い会話がかわされていました。

この「音プレ」、プレゼンターの姿を録画しているので
後日アーカイブ画像としてアップされます。
もし興味があれば、こちらのサイトをのぞいてみてください。

「音楽を愛する人のためのプレゼンテーション会」
http://ongakupresentation.wix.com/onpre