若かりし頃の伯爵の熱情~セヴィリアの理髪師 | Cecilia's Diary

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「聖セシリア」は、音楽の守護聖人。これにならって、音楽をはじめとする芸術や
伝統文化などを楽しみつつ、毎日を生き生きと過ごしている様子をつづります。
ライフワークとしてコーチングも勉強中。

もう1週間以上になりますが、METライブビューイングで
ロッシーニのオペラ「セヴィリアの理髪師」を観ました。

フランスの劇作家ボーマルシェの戯曲で、
この「セヴィリアの理髪師」の後日談が、モーツァルトの有名なオペラ
「フィガロの結婚」であることはよく知っていたのですが、
「フィガロの結婚」は、何度か観たのにくらべて、
「セヴィリアの理髪師」は初めて、やっと観る機会に恵まれました。

「フィガロの結婚」では、フィガロと恋人のスザンナの結婚を、
主人であるアルマヴィーヴァ伯爵がじゃまをするので、
それをなんとか阻止しようと、伯爵夫人であるロジーナも交えて
策を練るドタバタ劇ですが、その前編ともいえる「セヴィリアの理髪師」では、
そのアルマヴィーヴァ伯爵が、若き日にロジーナに恋をし、
彼女の後見人である医師バルトロに閉じ込められているロジーナを
救いだすために散髪屋兼なんでも屋のフィガロに助っ人を頼む、という話です。

医師バルトロがレジーナの後見人で、彼女との結婚をもくろんでいる
というストーリーを観て、やっと「フィガロの結婚」で、
バルトロがフィガロに恨みを抱いている理由がわかりました。

彼女との結婚を計画していたところを、フィガロがアルマヴィーヴァ伯爵に
協力したためにみごとにレジーナをもっていかれてしまったので、
そのことでフィガロに恨みを抱いていて、いつか復讐したいと機会をねらっていた。

「セヴィリアの理髪師」を観ながら、すべてが「フィガロの結婚」に
つながっていくんだなあと納得しました。

このMETライヴビューイングで、昨年11月に「フィガロの結婚」を観ましたが、
そのときのケルビーノ役だったイザベラ・レナードさんが、
今回の「セヴィリアの理髪師」ではレジーナ役!

「フィガロの結婚」のレジーナは、大人の女性で
夫のアルマヴィーヴァ伯爵の浮気っぽさに悩む妻ですが、
(セヴィリアの理髪師ではあんなに情熱的にレジーナに
愛を訴えていたのに!)
「セヴィリアの理髪師」では、とても初々しい少女のような
若々しい女性として描かれています。

恋に恋する娘という感じが、イザベル・レナードさんの
コミカルでチャーミングな演技からにじみ出ていました。

ロッシーニは、早口の歌詞が好きだったのか、
この「セヴィリア理髪師」でも、ものすごい早口で歌手が
次々と歌う場面があって、これもなかなか聴きごたえあります。

「セヴィリアの理髪師」も、「フィガロの結婚」に負けず劣らず
コミカルなドタバタ劇で、とてもおもしろかったです。