連休前の金曜日に、ジャズピアニストの山下洋輔さんがプロデュースしている
新春恒例の東京オペラシティ ニューイヤー・ジャズ・コンサートを聴きにいきました。
2000年からスタートしたこのシリーズ、残念ながら今年がファイナル。
私自身は、2005年の「ジャズ忠臣蔵」を演奏した回で初めてこのシリーズを知り、
その後、どうしても都合がつかない年以外は、自分の中の新春恒例イベントとして
ずっと聴きにいっていたので、恒例イベントがなくなるのはちと寂しいです…。
ファイナルということで、今回は盛りだくさんのプログラムでした。
最初はニューヨーク在住のドラマー、高橋信之助による「Blues 4 Us」。
はっちゃけた感じのドラムサウンドにワクワクしました。
続いては、もうすっかりこのコンサートではおなじみの作曲家、狭間美帆さんが登場。
彼女のピアノとストリングスカルテット、パーカッションというユニークな編成で
「Introduction」(狭間作)「Dancing in Yellow」「お仙のテーマ」(山下作)
「Believing in Myself」(狭間作)と、本人と師匠(?)である山下さんの曲を
アレンジして演奏。
パーカッションが、さまざまな楽器の音を使い分けているので
多彩な音色を楽しめました。
後半は、山下さんとスガダイローさん、2人のピアニストによる競演で、
山下さんの作品「Chiasma」「Kurdish Dance」を。
演奏中にノってくると二人とも熱いピアノプレイを披露してくれました。
山下さん名物(?)鍵盤のひじ打ちもたっぷり見せてくれました。
2曲目では、フルートのMiyaさんが登場し、まるで尺八のような
シブくカッコイイフルートを聴かせてくれました。
最後は10代からメキメキと頭角を表した天才(?)サックス奏者、
寺久保エレナmeets 山下洋輔と題し、ベースとドラムスも加わって
「It’s You or No One」「North Bird」「Burkina」を演奏。
この中の「North Bird」は、山下さんがエレナさんにおくった曲で、
サックス奏者だったチャーリー・パーカーが「バード」と呼ばれていたことに
ちなんで、このタイトルの曲をエレナさんに送ったのだとか。
演奏前に「鳥をテーマにしたクラシックのある有名な曲のテーマも
出てきます」とアナウンスされましたが、どうもサン=サーンスの
「動物の謝肉祭」の1曲「瀕死の白鳥」の一節が入っていたよう。
ホントに盛りだくさんのプログラムでしたが、アンコールには演奏者が全員登場し、
山下さんによる「五・七・五」という短歌のリズムを使った曲が演奏されました。
最初に「タタタタタ・タタタタタタタ・タタタタタ」とまるで楽器で短歌を
詠むような感じで始まり、このフレーズをテーマとしてさまざまな展開をしていきます。
狭間さんが指揮者として全体をまとめるのですが、その指揮の仕方が独特。
グルグル手を回したり、ぐしゃぐしゃとかきまぜるジェスチャーをしたり、
ものすごく抽象的な指示なんですが、不思議とそのジェスチャーに合った
音と演奏が表れる。
ピアノは山下さんとスガダイローさんの連弾だったのですが、
途中から狭間さんも加わって、トリプルになり、それぞれが場所を変わりながら
どんどんリレー演奏をしていくので、その演奏に会場も大興奮でした。
毎年楽しみにしていたものがなくなってしまうのは、とても残念ですが、
山下さんの演奏は、いつもこのニューイヤー・ジャズ・コンサートでしか
聴かなかったので、今後はもっといろんな場での演奏を聴きにいってみようと思います。