「ソリューション・フォーカス」というものがあるときいたので、
ちょっとこの本を読んでみました。
ソリューション・フォーカス 組織の成果に直結する問題解決法
¥2,520
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「人と人の間で~変化は相互作用の中になる」とか
「すでにあるものを利用する」とか、
「スモールステップ(小さな行動)を起こす」とか
「今、ここ」といったキーワードを自分が学んでいるコーチングに置き換えると
「相互作用=個性を活かし合う」「すでにあるもの=個性」
「スモールステップ=まずやってみようという自発的な行動」
「今、ここ=今、ここにいる自分」のように考えれば、
少しつながるものがあるかな、と思いました。
また、ソリューション・フォーカスでは、うまくいっていることに焦点を当て、
もし今の問題が解決したら、どんないい状況になっているかと想像することを
「フューチャーパーフェクト」と呼んでいますが、
これはコーチングでいう「末来質問」(○年後にはどうなっていると思いますか?)
を派生させた形であるし、
このフューチャーパーフェクトの状態を10とすると、今の状況は
1~10のどの時点にいるかと考えることを「スケール」と呼んでいますが、
これはコーチングでいう「肯定質問」(どこまではできていますか?
どこまではわかっていますか?)を派生させた形ともいえそうです。
ただ、このソリューション・フォーカスは
「その人にとって何がうまくいくかを見つけること」だとあるので、
ここはコーチングと大きく違うな、と感じました。
また、「うまくいっている部分をほめる」ということにも
ちょっと抵抗を感じました。
なぜこのあたりに違和感を覚えるかというと、
コーチングにおいては、自分にとって都合のいい部分だけではなく、
都合の悪い部分についても焦点をあて、
この都合の悪い部分こそが、自分の現実・価値・欲求からきているものなので
行動の原動力となる大切なリソースと考えているからです。
ただ、コーチングは人そのものに焦点を当てているのに対し、
このソリューション・フォーカスは人というよりも問題解決の部分に
焦点を当てているので、そもそもの焦点のあてどころが異なるから
ということもあるのかと思います。
ケーススタディとしてこのソリューション・フォーカスを用いた
コーチング・セッションの様子が紙上公開されている文章がありましたが、
うまくいくためにどうするか、ではなくうまいくかどうかは問題ではなく、
ちょっとこれやってみようか、という気持ちになることが
自発的な行動ととらえているコーチングからみると
質問することによって、コーチ側がよかれと思う方向へと持っていこうという
わずかですが意図的な操作性を感じました。
また、これは自分のごく個人的な感覚なのですが、
スケールと呼ばれている手法でフューチャーパーフェクトの状態を10とすると
今の状況は1~10のどの時点か?ときかれると
とても答えにくいだろうな、と感じました。
今の自分の状況を具体的な数値で表すというのは、自分にとっては結構苦痛です。
というか、数値では計りきれないと感じているところがあり、
これは自分の範囲設定のない感覚がそのような抵抗感を
感じさせるのかな、と思います。
ともあれ、このソリューション・フォーカスは今ある問題を解決するといった
即効性を求められるものに対して有効なのであり、
コーチングは、そもそもあることがらをなにゆえ問題ととらえるのか、
うまくいかない、ととらえるのかというところをじっくり掘り下げるので
漢方のようにじわじわと時間をかけながら自分に浸透させていくのに有効である、
といえそうです。