いくつになっても音楽は楽しい!~カルテット!人生のオペラハウス | Cecilia's Diary

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「聖セシリア」は、音楽の守護聖人。これにならって、音楽をはじめとする芸術や
伝統文化などを楽しみつつ、毎日を生き生きと過ごしている様子をつづります。
ライフワークとしてコーチングも勉強中。

俳優のダスティン・ホフマンが初監督をしたという映画
「カルテット!人生のオペラハウス」を観に行きました。

この映画、ホントに楽しみにしてました。
好きな俳優のひとりであるダスティン・ホフマンが
監督していることもあるし、
舞台となるビーチャム・ハウスは、引退した老音楽家たちのホーム
という設定なので、たっぷりとクラシック音楽が聴けるからです♪

ダスティン・ホフマンはかつて一時ジャズ・ピアニストを
めざしたこともあるとのことで、音楽に対してとても深い愛情を持っているようです。
その証拠に、主役級の4人の歌手はホンモノの俳優たちが演じていますが、
それ以外の脇を固める登場人物は、ほとんどが元プロの音楽家たち。
なかにはBBC交響楽団のコンマスなんかもいます。

映画のシーンの中で彼らが実際に演奏しているので、
音楽をやっていた身からするとウソがなく、自然なので
観ているこちらも違和感なくいられます。
(よくテレビドラマで俳優さんが演奏家の役をやると、
音と動きが合ってなくて、あきらかに演奏できない人が
演奏しているフリをしていることが丸わかりですが、
この映画ではそんなことがまったくない)

映画は、ヴェルティのオペラ「椿姫」の「乾杯の歌」から始まり、
同じくヴェルティのオペラ「リゴレット」にプッチーニのオペラ「トスカ」、
そしてバッハやシューベルト、ハイドンなどのクラシックに加え、
おしゃれなジャズの曲なども流れるので、音楽好きにはたまりません!

物語は、往年のスターであったウィルフ、レジー、シシーの3人の歌手が住む
ビーチャム・ハウスに新入りとして大スターのジーンがやってきます。
レジーはかつてジーンとたった9時間の結婚生活を送った仲なので、
彼女がやってきたことに強い抵抗をしめします。

一方のジーンは、脚光を浴びた現役時代に縛られ、
そのときよりも輝きを失ってしまった自分の声に劣等感を感じ、
二度と歌うまいと心に決めています。
そして、かつて愛したレジーとの破局をかなり後悔している様子。

おりしも、ホームの存続をかけたコンサートが行わようとしているなか、
ウィルフ、レジー、シシー、そしてジーンによる、オペラ「リゴレット」の
第3幕で歌われる四重唱曲「美しい恋の乙女よ」を歌う話が持ち上がります。

最初はかなくなに拒んでいたジーンでしたが、
3人のあたたかな友情に背中を押されてついに舞台に立つことを決意するのです。

この4人のやりとりもかけあいみたいでおもしろいですが、
ジーンと恐らくライバルとして張り合ったアンという歌手と
ジーンとのなんとなーく火花がチリチリ散っているような会話とか
(このアン役の方は実際に歌手だった方で、トスカを歌ってました)
老音楽家同士のなんというかちょっとお下劣な感じの会話なんかも
笑えました。
(別に音楽家だからといって、高尚な話ばかりしてるワケじゃないんです)

ジーンがレジーとの破たんを今でも後悔していると知ったレジーが
ラストでジーンにささやくセリフも、なかなか粋です。

登場する人のほとんどが高齢者。
でも、みんな心から音楽を楽しんでいる。
絶頂期ほどの魅力はなかったとしても、生きている限り
いくつになっても音楽を楽しむことをあきらめちゃいけない、
捨てちゃいけない。そんなメッセージをもらった気がしました。

毎日どこかで誰かが音楽を奏でて、それをみんなが楽しむ
ビーチャム・ハウスみたいなステキな音楽環境のある場所に
住めたらいいなあ。