女王二人の絶叫対決(?)~マリア・ストゥアルダ | Cecilia's Diary

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「聖セシリア」は、音楽の守護聖人。これにならって、音楽をはじめとする芸術や
伝統文化などを楽しみつつ、毎日を生き生きと過ごしている様子をつづります。
ライフワークとしてコーチングも勉強中。

金曜日の夜、METライブビューイングで「マリア・ストゥアルダ」を
観てきました!

昨年秋にウィーン国立歌劇場の公演で「アンナ・ボレーナ」を観ましたが、
このオペラと同じドニゼッティの作品で「女王三部作」といわれるうちの1作です。

「アンナ・ボレーナ」はヘンリー8世の二番目の妻
アン・ブーリンの悲劇を描いたものでしたが、「マリア・ストゥアルダ」は
そのアン・ブーリンの娘、エリザベスⅠ世と、
スコットランド女王メアリーとの確執を描いたものです。

原作はフリードリッヒ・シラーの戯曲。
シラーといえば、ベートーヴェンの第9の第4楽章の歌詞の作者として有名ですが、
こんな戯曲も書いていたとは。目

全3幕ものですが、1幕はエリザベッタ(エリザベスⅠ世)が中心。
フランスの伯爵から求婚されているにもかかわらず、
ロベルトに想いを寄せているエリザベッタ。
しかし、当のロベルトはエリザベッタに幽閉されているマリア(メアリー)に
好意を持っていて、なんとか彼女を助けようとエリザベッタに働きかける。
そのことに嫉妬の炎を燃やすエリザベッタが描かれています。
ここでは、自分の想いがロベルトに伝わらないいらだちと、
彼の気持ちが敵対するマリアに向いていることに対する嫉妬の気持ちを
絶叫ソプラノで表しています。

続く2幕はエリザベッタとマリアの対立が中心。
幽閉されているフォザリンゲイ城でつかのまの自由を楽しむマリアでしたが、
そこへエリザベッタがロベルトとともにやってきます。
マリアは自分を釈放してもらおうと、エリザベッタにひざまづいて懇願しますが、
エリザベッタの罵詈雑言に耐えきれず、逆にエリザベッタを罵ってしまい、
逆鱗に触れてしまいます。

ここは、エリザベッタとマリアの絶叫の応酬です。

最後の3幕は、マリアが中心。
エリザベッタの怒りは解けず、(かなり彼女も悩むのですが)
死刑を宣告されたマリアが、最後に神に対して告解をし
みなに惜しまれるなか、清らかな気持ちで死刑台へと向かいます。

この3幕では、マリア役のソプラノが全編絶叫!という感じで
歌いまくるのが圧巻です。

全幕ほぼエリザベッタかマリアが絶叫しているので
かなり聴きごたえがあり、帰宅したらバタンキューと倒れ込んでしまいました。ガーン

「アンナ・ボレーナ」も王とアンナ、そして侍女との三角関係だし、
この「マリア・ストゥアルダ」もマリアとロベルトとエリザベッタの三角関係。

女王ともあろう方が嫉妬に狂い、悲しみのあまり絶叫する。
…ドラマティックです。

ドニゼッティの「女王三部作」は、あともうひとつ「ロベルト・デヴェリュウ」が
ありますが、この1作も観て「女王三部作」を制覇したいです!