パリでは、夕方、僕たちはいつも散歩をします。
一緒に歩いて、いろいろなことを話すんだ。
東京でも、この習慣は続いています。
今日、僕はなぜが散歩中に、死について話し出したんだ。
ガンについて、菜穂にいろいろと尋ねたんだ。
深刻にはならないでね。
だって、僕はいつもハンバーガーやピザばかり食べていて、
こういうのって、ガンにかかりやすい食べものなのかなぁなんて思っているんだ
(笑)
もしガンになったとしたら、僕たちはどうするかなんてわからない。
たくさんの気持ちや考えが溢れてきた。
菜穂と話すのは難しかった。
いったいどうするのだろう?
家で菜穂とすごすのか? 病院に入院して治療をするのか?
僕はいつも菜穂に言っている。
「僕の人生を菜穂に捧げるよ」と。
だから、決めたんだ。
僕がどうするのかは、僕が決めるんじゃない。
菜穂が決めるんだと。
菜穂はひとつだけ考えればいい。
彼女がいちばんつらくならない方法を。
いちばん大切なのは、愛する人が悲しまないこと。
自分がガンになった時、どうしたいか。
自分で決めたいと思う人が多いのかもしれない。
でも、反対なんだ。
愛する人に決めてもらう。
彼女にとっていちばんの方法を。
僕の人生は彼女のものだ。
もう言ったよね。
「僕の人生を菜穂ん捧げたよ」って。
いつも愛する人のために。
Cyril



