[米ドラマがヒントに、謎の病から患者救った医師 ドイツ]
(AFPBB News 2014年02月11日)
発信地:パリ/フランス
【2月11日 AFP】
心臓の機能が著しく低下し、視覚と聴覚を失い始め、胃酸の逆流やリンパの
はれ、そして原因不明の高熱に苦しんでいたある患者の悪化する症状に、
医師たちは途方に暮れていた──。
この病の謎を解決できたのは、米人気テレビシリーズ「Dr.HOUSE ―
ドクター・ハウス―」の天才医師グレゴリー・ハウスだけだ。
ただし今回の診断はテレビの中の話ではなく、現実世界で行われたもの
だった。
7日の英医学専門誌ランセット(Lancet)が、「ドクター・ハウス」の
おかげで55歳の患者の命を救うことができたというドイツの医師たちについて
伝えた。
この患者は2012年5月、原因不明の症状を訴え、独マルバーグセンターに
入院した。
病歴を詳細に調べた医師らは、この患者が人工股関節置換手術を2度受けて
いることに注目した。
チームは「ドクター・ハウス」のシーズン7のあるエピソードを思いだし、
人工股関節の劣化によるコバルト中毒を疑った。
CTスキャンと血液検査で、その疑いは確信となり、すぐに患者の金属製の
人工股関節をセラミック製のものに取り換える手術を行った。
一連の症状の原因は人工股関節の腐食だった
<ドイツのドクター・ハウス>
手術後の報告書には「患者の血液内のコバルト値とクロム濃度が低下し、
彼の容体は少し回復した」と書かれていた。
手術から14か月後の昨年7月までには、患者の心臓機能は改善し、熱も胃酸の
逆流もなくなった。
心臓の働きを助けるために除細動器をつけるまでになっていたという。
(心臓の働きを助けるための除細動器を外せるまでになっていた?)
「ハウス医師のおかげで、コバルト中毒について知っていたことが助けに
なった」と、診断チームを率いた医師のユルゲン・シェーファー氏はAFPに
語った。
「エンターテイメントとして優れた医療ドラマは、私たちを楽しませ啓蒙して
くれるだけでなく、人々の命も救ってくれるということだ」と、シェーファー
医師は言う。
「ドクター・ハウス」は、ほかの医師たちが診断できない病気の謎の解明を
専門とする、気難しくてひねくれ者の診断医の話だ。
シェーファー氏はこのドラマのファンで、実際の診断が基にしたいくつかの
エピソードを、自らの講義で数年前から使っているという。
「珍しい病気に対して生徒たちの注意を引くためだ」と話すシェーファー
医師。
彼は同僚や学生たち、そしてメディアからも「ドイツのドクター・ハウス」と
呼ばれている。
http://www.afpbb.com/articles/-/3008227