映画の楽しさ2400通り

映画の楽しさ2400通り

ある映画好きからすべての映画好きへの恋文
Love Letters to all the Movie Lovers From a Movie Lover

映画鑑賞数が累計2400本に達したのでブログのタイトルを更新しました。

気に入った映画の続編や再映画化は観ないことが割と多いです。
ロード・オブ・ザ・リング」や「レッド・クリフ」のようにはじめから連作として作られたものは別として、一作目のヒットにあやかって作られた続編や再映画化作品がオリジナルを超えることは少ない、と経験的に感じているからでしょう。

とは言え一作目が愛する映画となれば話は違います。
特に主役俳優がオリジナルと同じとなればこれは観ずにはいられない、ということで「エイリアン」シリーズ(スビンアウトを除く)、「トワイライト」サーガ、「眠狂四郎」シリーズは全作観ています。

とくれば大好きクリント・イーストウッドがすべて主役ハリー・キャラハンを演じる「ダーティハリー」シリーズ五作も当然観ておりまして、これまたオリジナルがベストだとは思うものの、「ダーティハリー3&4」は愛する映画となりました。そちらは引き続き「愛する映画たち」テーマで紹介する予定です。

ではその他の二作、2と5はどうなのか?ダーティハリーシリーズファンとして、それらについても書いておこうと思いました。

【警告!】これ以降はネタバレありです

オリジナルを観た方はご存知の通り、映画のラスト、ハリーは警察バッジを湖(池?川?)に投げ捨てます。このラストはハリーのやりきれない怒りをストレートに表現した名シーンだと感じました。

それだけに続編(「ダーティハリー2」)はどう始まるのか(例えばハリーが私立探偵になっているとか?)にも期待していたのですが、特に説明もなくしれっとサンフランシスコ市警の刑事に戻っていたのはちょっと拍子抜けでした。

で中身ですが、まず警察内部の私刑集団vs.ハリーというプロットはまあいいとしてストーリー展開がもたつき気味。
当時人気のあった「ワイルドセブン」のファンだった僕には目新しさもなく、肝心の悪党退治のシーンは動機の正当性よりも残虐さが先にたって気分が悪くさえなりました。

ハリーのキャラもなんとなく饒舌で軽薄な印象だし、敵役が魅力不足な上黒幕の意外性が乏しくてサスペンスが盛り上がらない。
オリジナルがS&Wの売上に貢献したのでコルトに気を使ってかフィーチャーされたパイソン.357マグナムは、私刑警官隊で一番腕がたつという役どころのデヴィット・ソウルが気に入って「スタスキー&ハッチ(スタハチ)」で主役をはったときにも使用したり、愛する映画「真夜中の刑事/PHYSON357」で主役並みに扱われるくらいの名銃ですが、ハリーの.44との直接対決もなし。
それだけでなく全体的にアクションの切れが悪いのは、「奴らを高く吊るせ」でもイーストウッドと組んだテッド・ポスト監督が凡庸なせいなだけではないでしょう。

ラロ・シフリンの音楽は使われていますが撮影のブルース・サーティーズは今回不参加、街頭ロケの臨場感も特に感じられず等々、オリジナルの良さ(詳しくはこちら)がことごとく失われた続編、という感想ですが、中でもガッカリだったのがラスト。さすがにそこまではネタバレしませんが、間の抜けた感じさえした結末でした。
ハリーとソウル(役名は違います)のコンバットシューティング対決など見どころもあるだけに残念でした。

何だかな~のあとの三作目と続く四作目は、うって変わって愛する映画となる出来の良さだったので、五作目への期待はいやが応にも高まりました。
が、これがまたなかなかに凝ったストーリーで個人的にはダーティハリーらしくないなと思うことしきり。加えてとにかくまあハリーが敵を射殺する場面の多いこと。
オリジナルで退治した(必ずしも殺してはいない)のが銀行強盗と凶悪殺人誘拐脅迫犯だけだったと考えると、さすがのハリー好きな僕でもちょっとやりすぎじゃない?とひいてしまうほどでした。

爆弾搭載ミニカーに追いかけまわされるエピソードはそこそこ好評でしたが、発想はともかく迫力は「ブリット」や「フレンチ・コネクション」におよばず。ラストの決着はS&W.44マグナム以外で、というのがこのシリーズの決まりになっていたようですが、これはちょっといただけませんでした(いずれも個人の感想です)。

という具合にまたまたがっかりの出来だったので「ダーティハリー・ファイナル」への勝手な期待が高まりましたが結局それは実現せず。そんなところに出会ったのがイーストウッド監督・主演の「グラン・トリノ」でした。
主人公は元警官ではなく(元軍人の引退した自動車工)、妻(死亡)も子(父親に反発して別居)もある独居老人ですが、言動や佇まいに「ハリーが年取って引退したらこんな様子かも」感がハンパなく、「これぞダーティハリー・ファイナルだ!」と勝手に決めて愛している次第です。
詳しくは「グラン・トリノ」の紹介記事をご覧ください。
 

※画像はダーティハリーシリーズスペシャル・バリューパック(DVD5枚組セット)のリバーシブルジャケットの表と裏

 

ブロトピ:2026/2/9