・・・ありがとう。
最後にリルラはそう言った。
それはリルラの本心であったと誰もが気付いていた。
冬獅郎はゆっくりと岸辺に降り立った。誰もがそこに近寄る。
皆が冬獅郎に言いたかったことを言う。
しかしそれはねぎらいの言葉ではなかった。
「隊長・・・。なんで今まで来てくれなかったんですかぁ~!!」
「そうだぜ、俺らがどんだけ苦労したのか知ってんのか!!」
「遠くで僕たちが困っているのを見てたって言ったら承知しないぞ。」
「しかもおいしい場面で来たしな。」
冬獅郎はてっきりありがとうなどと言われると思っていた。
しかしそんな期待はあっさり砕かれ・・・。
「おいてめぇら、俺が今まで何もして無かったって言いてぇんだな。」
「・・・えっ?」四人が同じ言葉を口にした。
「あのなぁ!!俺は河の上でずっと雑魚虚達を片付けてたんだよ!!
お前ら俺が100、200の虚相手にしたって知ってて言ってんのか!?」
「・・・・・・。」四人が黙り込んでしまった。
「あぁそうかよ。だったら俺はもう帰るからな。後始末はてめぇらでやれ。」
そうして冬獅郎が立ち去ろうとした時、声を掛けられた。
「冬獅郎!!帰るって死神の世界にか?」
冬獅郎は夏梨に現世へ来たとき、大切な幼馴染にお土産を買うと言っていた。
しかし途中で虚を感じたと言ってまだお土産は買っていない。
「そうだな、雛森のお土産を買ったらそろそろ帰るか・・・。」
「だったら今から行こう!!いいお店あったから。」
夏梨はあと少ししか居られないと知り焦っていた。