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現在、アトピー性皮膚炎の患者は全国に数百万人以上いると言われています。遺伝的要因や環境的要因などが複雑に絡まった結果、発症する現代病だともいえますが、最近は幼児期だけでなく大人になっても治らない人が増えている、やっかいな現代病といえるかもしれません。



医学的には正しいかどうかはわかりませんが、大ざっぱに言うと、アトピーを引き起こしている大きな要因は二つあります。
それは「免疫能力の異常」と、「皮膚のバリア機能の弱さ」。



免疫能力の異常・・・人間は体外から体内に入ってきた異物を取り除く機能を持っていますが、アトピー性皮膚炎の患者はこれが過剰に働きます。血液検査をすると、IgEという免疫系の数値を調べることができますが、通常の人は「170以下」であるのに対し、アトピー患者の場合は「数千」、ひどい人は「10000」に近い数字が出ます。


皮膚のバリア機能の弱さ・・・アトピー性皮膚炎の患者は乾燥肌・敏感肌の人が多く、皮脂の分泌が少なかったり、皮膚の層自体が薄くなっていることが多いといわれています。そのため、外部からアレルギーの要因となる物質が入りやすく、結果、痒くなってかきむしるので、ますます皮膚が傷つき、状態が悪くなってしまうことが少なくありません。



現在、アトピーを完治させる方法というのは存在していません(あるとすれば、遺伝子治療)。そのため、病院の先生も「治療」ではなく、「コントロールする」と言い方をすることが多いです。


以前は、食事制限などでアレルギー物質を取り除く方法をとることがありましたが、最近は漢方などで体質(免疫機能)の改善をはかったり、スキンケアや保湿によって皮膚の保護機能を高める治療を行うことが一般的です。


治療に使われるステロイド剤は大量に使うと副作用を引き起こしますし、巷には「アトピーが完治する!」を売り文句にした怪しい業者もたくさんいます。よく勉強して知識を持つことが、この病気と付き合っていく上では非常に重要である、ということだけは間違いないようです。


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