あんまり更新できてないなぁ……w | 墜落症候群

墜落症候群

墜ちていくというのは、とても怖くて暗いことのはずなのに、どこか愉しい。

 昨日、久し振りにブログ編集画面を開いたんですが、恐らく六日振りくらいかな~。更新が。
 かなり間が開いてしまっています。
 何だかんだで、俺はブログ更新を熱心にする方だったけれど、ネットでのコミュニケーションも減ってきていて、何ていうか、ブログ更新をするのが第一義的ではなくなってきているんだと思う。
 今、一番心を囚われているのは、面白い小説を書くことです。
 出来ることなら、今年からバンバン公募に作品を送りたい。

 あと、何かジョジョリオン最新刊のレビューが割合に評価されて、少し調子に乗っています。あははw

最も参考になったカスタマーレビュー
110 人中、86人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 ミステリとしてのジョジョリオン。追記:ジョジョというヒストリー。 2014/5/21
By 天田龍太郎
形式:コミック
 ジョジョという物語は、その部毎に物語の全体的な目的が提示されることが多い気がしますが、この第8部は主人公の正体は一体何なのか? ということから始まって、非常に漠然とした抽象的な謎を追いかけています。
 例えば、前の部のスティール・ボール・ランでは、大きな軸として部の名前にもなっている大陸横断レースがあり、そこに聖なる遺体に絡む陰謀もまた重なってきた感じで、物語としての方向性がはっきり示されていたと思います。
 という訳で、この第8部に関しては、追う謎も、主人公の生い立ち、壁の目とは何なのか、あるいは、それぞれのキャラクターがどのような思惑で動いているのか? みたいなその人物の内面や、世界観、あるいはミステリにおけるホワイダニットっていうのかな……人物の思惑、そういった謎に迫っていくのが中心になっていると思います。次第に明らかになる事実が増えてきて、主人公が徐々に手探りで真実に迫っていく、という物語、僕は結構好きです。
 何ていうか、今、第三部が放映されたのもありまして、比較してしまって、ある大きな旅みたいな動きの中で、たくさんの能力者と対峙していくみたいなダイナミックなプロットでないと、物足りなくなる人もいるのかもしれませんが、僕はミステリ的、というか、舞台を小さく限定した上で、主人公の周囲の人たちの内面の謎に迫っていく構成にしたのは、それはそれで意図や意味があるんじゃないか、って思うんですよね。
 「たっぷり」みたいなどこか間の抜けた台詞も面白くて、喜んで読んでしまうのですが。
 という訳で、僕はこのジョジョリオンというのは「あえて」舞台を短く区切り、登場人物の範囲も狭めに限定して、それぞれの意図や自身の謎に迫っていくっていう部だと思ってるんですよ。これはミステリ的に感じていて、例えば、絶海の孤島モノとかだったら、周囲が嵐になり、自然と舞台や登場人物が限定されるじゃないですか。ミステリだったら、殺人が起きて、犯人がいて……というわかりやすさがあり、やはりジョジョリオンには、そうした明確な目的は見えにくいとは思いはしますが、まあ、とにかく言いたいのは、舞台の狭さや登場人物の少なさとかにも、きっと理由があるはずだと思うんです。
 そして、これはジョジョリオンという部の味であって、考えてみれば、これまでもジョジョというのは色々な部がありましたよね。
 それを、過去と比較して、「才能が衰えた」などという評価が書かれるのは、ちょっと見方が単純過ぎて、今のジョジョリオンも楽しんで読んでいる自分からすると、やっぱり憤りを覚えるんですよね。
 スタンド能力が複雑化してきたきらいは確かにありますが、やっぱり、これまでの部を通して読んでこなきゃ、一般人には敷居が高いかもしれない、「ジョジョらしさ」、追い詰められてそれを打破していく展開は健在だし……何だろうなあ、若さを失って、勢いがなくなった、というよりは円熟期に入って、若い頃の物語とは違う面白さ、味わいが出るようになった、と自分では捉えたいと思っております。
 クリエイターはその時その時で、自分が表現できる一番面白い創作を提示していると信じていますし、それ自体が大きな才能や努力の元にできていると感じますので、俺は過去と比較して批判するよりも、今のジョジョリオンを楽しみたいなあ、と、近視眼的と言われてしまうかもしれませんが、そう感じております。

 追記。

 今回のレビューはジョジョリオンが持つ、ミステリにおける絶海の孤島のような、視点、舞台、登場人物の絞り方に着目して書かせていただきましたが、改めて今巻の皆さんのレビューを読み返したところ、何ていうか、僕は逆にジョジョのヒストリーみたいなものを感じましたね。
 集英社やゲーム制作会社への不満もあるでしょうが、ジョジョもゲーム化・アニメ化・完全版コミック発売等と、ある種の歴史を感じさせるくらいの、大御所作品となった訳です。
 それで、滅茶苦茶話が飛ぶんですが、僕は丁度、ポケモン初代の赤・緑の世代でして、やっぱりポケモンと言ったら、初代・金銀が一番だろ、みたいな感情が未だにある訳です。いわゆる、自分の青春期を共にしたものを、より大事な記憶として抱える、懐古厨的な感情といいますか。まあ、それは勿論、個人的な感傷だけではなくて、作品自身の持つ輝き、メッセージ性とも勿論関連している訳ですけれどね。ガンダムも僕は詳しくはないんですが、ファーストガンダムしか認めない、というような人も存在していたりするようです。
 僕が言いたいのは、それじゃあ、そういった懐古厨的な感想は、過去ばかり見つめていて、今の作品そのものを見つめていない意見だ、ということではまるでありません。逆に、過去との比較というのが、感想として持ち上がってくるくらいに、ジョジョはある確かなヒストリーを持った作品として確立している、という厳然たる事実です。僕は割と、その時読んだコミックスそのものの感想をただ単純に「面白かった」と評する傾向がありますし、ジョジョも数年前から一気に読み込んだ感じの、ファンとしては若い人間なので、多分、その時代時代のジョジョに立ち会ってきた人の感覚というのが、やはり理解しにくい部分があると思うんです。
 つまり、ジョジョを読んでいる人は、その人なりの「僕の私の大切なジョジョ観」的なものをそれぞれの内面に有していて、それと比較することで、やはりジョジョリオンはこれまでのジョジョらしくないだとか、あるいは、自分の好きだった部との比較から、勢いがイマイチのように感じたりする。
 この低評価だったり、高評価だったりがこの最新刊にこれだけ付くってことが、多くの人の中にヒストリーとしてのそれぞれの人にとってのジョジョが根付いていることの証明でもあると思うんですよね。
 そんな凄い作品を作り上げた荒木先生に、僕はまず感謝と尊敬を捧げたいと思います。
 それぞれが有するそれぞれの「ジョジョ観」の中で、この作品を評価したり批判したり、その様々な意見に価値があるということを前提とした上で、率直に個人的に感想を言うとすれば、やっぱりこのコミックス、俺は充分に堪能して、楽しく読めたぜ、とそういうことになりそうです。それぞれの「これぞジョジョ」って感覚に照らし合わせれば、確かに色々思うところはあるだろうけれど、シンプルにコミックスとして読み終えて、やっぱり最新刊ジョジョリオン面白いじゃん? けっこう面白く読み終えられたんじゃないか? っていうのを一つの問いかけとしまして、レビューの追記を終えようと思います。
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