2024年が明けて。


友人のつてで、別の病院へ行くことに決めたワタクシ、年明けから気もそぞろ。


前日、これまでのやまいの経過や、

前病院を何故やめたか、なーんて聞かれたら?

を、頭の中で整理。

前病院の血液検査結果だけは手元にあるので、

それだけは持参しようとガサガサ探していたら

やまい発覚当時の会社の健康診断結果も目に入った。

おもむろに開く。


白地に薄緑の罫線。

「膵嚢胞の疑い」の診断にそぐわない、

無機質で見落としてしまいそうな文字。


当時のショック、家族の世話に追われて自分を

労わってこなかった後悔、

職場のストレスに己身を晒していた愚かさ…

いっぺんに当時の記憶が蘇った。


そんな気持ちもねじり込みながら血液検査結果をクリアファイルに挟み、カバンの中へ。

心の準備と、問診票に書く内容の整理はややグダグダ。


幸いなことに仕事の年始休みが長く、

膵疾患専門医の居る曜日を選択することができました。(居ない曜日もあり)


仕事の日と同じような時間に起床、

自宅からやや離れた病院のため、乗り物を乗り継いで向かう。


開院の一時間後に到着。

年末年始明けのためにやや混んでいて。

問診票の記入に時間を要したものの、

予想よりも早めに診察待合に案内してもらえた。


まず血圧を測るように言われていたので

測ってみるとなんと上が150を超えていた。

何かの間違いだよねーと思い、

やり直すと上が140台。

(さすがに3回測るのはやめた)

嘘じゃないのか…

通常上は110くらいで決して血圧は高くない。

それだけ緊張していたのかもしれない。


程なくして看護師さんから声をかけられ、

診察前の簡単なヒアリングがあった。

別の病院から移る事情について訊かれ、

正直にお話しした。

看護師さんは親身に前病院での出来事を察してくださった。

「大丈夫ですよ、ここの先生は怒鳴るような先生は居ませんから安心してくださいね」

と、ワタシを慮り優しい口調。


ホッとした。

転院することについてネット上で語られるそれは、決して前向きなものばかりではなかったから。


………


5番目くらいだったろうか。

自分の番号が呼ばれ診察室に入室。


担当の先生はとても感じが良く、病院を代えた経緯も察して下さり、多く語らずに済んだ。

胃や腸の検査をしたことはあるか等細かなヒアリングをして下さり、

お互いが同時に話出してしまった際には

「どうぞ」と患者を優先し、話を遮らない。

これまでも傾聴力の素晴らしいお医者さまに診ていただく機会はあったが、過去一かもしれない。


「次回早速検査をするので予約を入れましょう。

その日に結果がわかるので、その時に今後の治療方針を決めましょう」

今月末近くに、MRCP(胆嚢、胆管、膵管の撮影)検査を受けられることに。

なんともありがたい。


元々は前病院で受けるはずだった検査が

今回の病院で受けることが可能になりました。



転院するか否かで思い悩んだ歳月、

それを払拭するようなありがたいことの数々。


こちらの病院へ繋げてくれた友人とそのご家族、

そして、元を辿って行くと、

会社の健康診断で腹部超音波検査を熱心に行って下さったスタッフの方がいなければ

このやまいを発見出来なかったことだし、

色々な人達のおかげで今に至ってる。

感謝しかない。


たしかに授かったのはリスキーなやまいかも知れないけれど、ワタシは決してカワイソーではないのです。

人さまからたくさん運をいただいたと思うので。

ジブンを見つめ直す良い機会、天からのギフトをもらったと思っています。


やまいは転機。

ジブンをさらに成長させてくれる

ちとやんちゃな起爆剤。

どうかおとなしくしていておくれ。



続く。