では、なぜ顔を見るのも嫌なほど嫌いになったのか…
振り返ってみたいと思います。
単に私の我儘なのか?
読まれた方はどう思うでしょう?
息子の自閉症が発覚したのは2歳児健診のとき。スクリーニングで言葉の遅れを指摘されて、療育センターで中機能自閉症だと診断された。
いわゆる横目という目つきもあり、やたら落ち着きがない子で、普通とは少し違うことは薄々感じていた。
スーパーの陳列棚やガードレールなどの長く続く線状の障害物があると、それを横目で見ながら線に沿って走り続ける。前を見ていないので当然コケたり人や物にぶつかったりする。
公園の堀の柵に沿って走って、柵の途切れたところで堀に落ちたこともあった。
どれだけ制止しても、危ないと言い聞かせてもやめようとしない。

元夫は子供を叱るというか、怒って怒鳴ることしかしない父親だった。手を上げないだけマシかもしれないけれど。
そうすると怖がってギャン泣きで私に助けを求める息子。つられて娘もギャン泣きで私にしがみついてくる。
子供2人のギャン泣き大合唱に、ヒステリックにしつこく怒鳴り続ける元夫。
もう地獄絵図![]()
私は元々あまり他人に対して怒るってことの少ない人間だったし、子供には穏やかに理由を明確にして諭すように心がけていた。
だから子供に対して感情的になって怒鳴ったようなことは、今に至っても数えるほどしかない。
「ママが甘やかすから言うこときかないんだ!」
私の育て方が悪いのか…
怒らないから言うことをきかないのか…
悩みに悩みましたよ![]()
試しに怒ってみても、言うことはきかないし私も心痛いだけ。
それが自閉症だとわかったときには、私は泣いた。
息子に障害があるからではなく、もうこれ以上この子を叱らなくていいんだと安心したから。それが自閉症児の特徴で叱ってなんとかなるものではないとわかったから。
元々看護師だから自閉症についての予備知識もあったし、改めて勉強もした。
そして元夫にも自閉症とは何か?どう接すればいいのかをこんこんと話して聞かせた。
けれど、理解したのかしないのか、子供との接し方に一切の変化なし…
もう子供たちにとって父親は恐怖の大王でしかなかった。
障害のない娘にしたって、怒ってばかりの父親に懐くわけもない。顔も性格も父親によく似た娘は、あまり怖がりはしない代わりに逆ギレしますが…
繊細な息子は19歳になった今でも自分から父親に話しかけることができません。
幼い子に向かって威圧的に怒鳴りつける。
理由を諭し聞かせることもなく、ただ感情的にヒステリックに喚き散らす。
それは私にとってもこの上なく不快だった。
この頃から、私にとって元夫は「嫌い」な人間になった。
この頃、義母が言った。
「言葉が遅いなんて気にすることない。〇〇(元夫)なんて5歳までなんも喋らんかったよ」
今でこそスクリーニングで早期発見して療育を受けることができるようになったけれど、昔は違った。
程度に差こそあれ、男子の10人に1人は自閉症を含む広汎性発達障害をもって生まれてくるという統計がある。
スクリーニングのなかった昔はよほどの重症でもない限りは診断されることがなかったのだ。
クラスに必ず1人か2人くらいいた落ち着きがなかったり、座っていられなかったり、変なこだわりがあったりする男子。
彼らはおそらく診断されなかった軽〜中機能の自閉症であっただろうと言われている。
2歳児健診で言葉の遅れがあれば、かなりの高確率で自閉症だという。
5歳まで喋らなかったって…
隠れ自閉症ほぼ確定なんじゃ…
そう思うと納得。
情緒の不安定さに、ひとの話を聞かないことに、気の遣えなさに、自分勝手さに…