〚日本専売公社〛では〈紙巻きたばこ〉の他にも〈葉巻〉〈シガリロ〉=〈リトルシガー〉が用意され、〈パイプたばこ〉も製造販売しています。

 

今回は1975年以降に購入していた〈パイプたばこ〉の中から《プロムナード》のご紹介です。全く同じデザインで《プロムナード》と名前が付いた〈フィルターたばこ〉も同日発売されています。

 

〈パイプたばこ〉の《プロムナード》は箱入りで販売されました。同時販売の〈フィルターたばこ〉はキングサイズで、旧裁断(古いタイプ)の【スタンダード型包装】でした。

 

同じ名称で同じデザインの〈フィルターたばこ〉と〈パイプたばこ〉が同時に発売されると言う事は〚日本専売公社〛では初めての事です。

 

 

 

〈パイプたばこ〉の《プロムナード》は、他の全ての〈パイプたばこ〉と併せて 2004年まで国内で製造され、その後はデンマークのたばこ会社に委託して輸入しているようです。

 

〚日本専売公社〛の時代には国内に40ヶ所以上の製造工場や敷地がありましたが、平成の時代には次々と閉鎖されていて現在は5か所程度と言う事です。〈葉巻〉〈シガリロ〉=〈リトルシガー〉や〈パイプたばこ〉は、すべて海外で生産されています。(《わかば》《エコー》を含む )

 

一方〈フィルターたばこ〉の《プロムナード》は1993年には廃止されています。1979年9月の発売から、14年間の販売で姿を消しました。

 

 

 

当ブログでは〚日本専売公社〛の〈フィルターたばこ〉を発売順にご紹介しています。これまでに、昭和32年(1957年)7月に初めて発売された《ショートホープ》から、昭和46年(1971年)6月に発売された《ハイライトエキスポート》までご紹介しています。

 

〈フィルターたばこ〉から離れて、昭和51年(1976年)頃に購入していた〈パイプたばこ〉の続きをご紹介して、引き続き〈葉巻〉や〈リトルシガー〉を暫くは単発的にご紹介して行く予定です。

今回は〈パイプたばこ〉の4回目となります。

 

 

 

 

〚日本専売公社〛による〈パイプたばこ〉の歴史は昭和9年(1934年)まで遡ります。最初に発売された銘柄は円筒形の缶入り《桃山》でした。

 

《プロムナード》は、昭和54年(1979年)9月15日に新発売されました。箱入りで登場していています。この包装形態は、〈パイプたばこ〉では昭和24年に発売された《日光》と併せて2銘柄しかなく、珍しいといえます。

 

 

        葉巻 シガリロ パイプたばこ  公社名表記

 

どの銘柄にも英文の社名表記があり〚日本専売公社〛の証票と併記されています。ただし例外的に

《プロムナード》にはありません。

 

1949年まで英文が(THE JAPAN MONOPOLY PUBLIC CORPORATHON)と書かれましたが、

1950年から英文の公社名表記は(THE JAPAN MONOPOLY CORPORATHON)となりました。

 

昭和49年(1974年)1月より(THE JAPAN TOBACCO CORPORATHON)に変更されます。

 

《プロムナード》は〈パイプたばこ〉と〈フィルターたばこ〉が同じデザインで同時に発売されたからでしょうか〈パイプたばこ〉でも英文による公社名表記がありません。

 

 

 

 

 

 

 

                 プロムナード

 

昭和54年9月15日、《飛鳥》の発売から3年後に〈パイプたばこ〉の新銘柄が発売されました。

《プロムナード》と名付けられた銘柄です。〈パイプたばこ〉と〈フィルターたばこ〉が全く同じ

デザインで、同じ日に登場しています。

 

〈パイプたばこ〉の《プロムナード》は《桃山》《飛鳥》のような缶入りでも《ロックンチェア》のような(パウチ)でもありません。昭和24年6月に発売された《日光》と同じ(角箱入り)の包装形態です。この包装形態は《日光》と《プロムナード》だけに見られます。

 

 

 

 

                 パイプたばこ

 

  昭和54年(1979年)  9月15日  発売 40g 売価 320円

  昭和55年(1980年)  6月  1日  証票変更により中止

 

当時、1個は購入していたつもりでした。ところがたばこ関係を収納している箱をひっくり返してもパッケージはありませんでした。

 

 

 

 

 

 

  昭和55年(1980年)  6月  1日     証票変更

  昭和60年(1985年)  4月  1日     公社名変更により中止

                             〚日本たばこ産業株式会社〛となる

 

 

証票が新しくなった時、思い立って〈パイプたばこ〉は一通り購入しています。私はパイプは持っていないし、吸い方も知らないので無駄になる事は承知していましたが……。

 

 

 

 

 

                      内装

 

たばこはセロファン袋に収納されていて、そのセロファンはアルミパックで圧着されています。外箱を併せると、三重で包装されていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               フィルターたばこ

 

昭和54年9月15、〈パイプたばこ〉と同時に発売されました。〚日本専売公社〛では初めての試みで、〈パイプたばこ〉と〈フィルターたばこ〉が同じ名称で同時に登場しています。

 

戦前には〈口付き〉の《敷島》と《朝日》が、ごく短期間でしたが〈両切りたばこ〉として販売された事があります。戦時中の事で、パッケージのない 10本単位のバラ売りでした。

 

 

 

 

 

昭和50年(1975年)頃より、当時集めていたたばこは全て開いています。1972年に刊行された〚日本のたばこデザイン〛にペーパーの展開写真が掲載されていて面白いので真似をしてみました。

 

 

サイドに四桁の数字が印刷されています。上二桁は製造工場の番号で、下二桁はその工場の製造機械の番号だと聞いています。26番工場の49号機と言う事でしょう。たばこの製造履歴が分かる数字の記載が始まったのは、昭和44年(1969年)5月からです。

 

明治42年(1905年)に《オリエント》と言う名前の両切りたばこが発売されます。〚専賣局〛では初の(トルコ巻き)と呼ばれる銘柄で、吸い口の部分にコルクが巻かれていたそうです。コルクの茶色い所からフィルター部分が茶色くなったと言われているようです。

 

 

 

 

 

 

昭和54年(1979年)  9月15日   発売   定価 170円

昭和55年(1980年)  6月  1日   証票変更により中止
 

〈パイプたばこ〉と全く同じデザイン、同じ名称の〈フィルターたばこ〉として発売されました。

発売から9ヶ月ほどで証票が変更されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 昭和55年(1980年)  6月  1日   証票変更

 昭和60年(1985年)  4月  1日   公社名変更により中止

                         〚日本たばこ産業株式会社〛となる

 

証票が変更されました。(専)の字をモチーフにした証票から煙のような雲のようなデザインに変更されています。これまでの証票らしいデザインが一新されました。

 

昭和60年(1985年)には〚日本たばこ産業株式会社〛の発足により公社名が変更されても販売は続きますが、発足から8年後の 1993年に廃止されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

      《プロムナード》における〚日本専売公社〛の時代に実施された定価改定

 

   〈パイプたばこ〉〈フィルターたばこ〉で2回の定価改定が同時に実施されています。

 

 

      〈パイプたばこ〉の《プロムナード》  〚日本専売公社〛の定価改定

 

          昭和54年 9月15日  発売   40g 定価 320円

          昭和55年 4月22日       40g 定価 360円

          昭和58年 5月  1日       40g 定価 400円

 

 

 

     〈フィルターたばこ〉の《プロムナード》  〚日本専売公社〛の定価改定

 

          昭和54年 9月15日  発売          定価 170円

          昭和55年 4月22日          定価 200円

          昭和58年 5月  1日          定価 220円

 

 

 

 

次回は、〚日本専売公社〛の〈パイプたばこ〉としては最後の銘柄となった《シルクロード》をご紹介します。〚日本たばこ産業株式会社〛の時代になると〈フィルターたばこ〉も発売されています。

 

〈パイプたばこ〉は、たばこのパッケージを集め始めた昭和50年から僅かに購入していたパッケージしかありません。私はパイプたばこには馴染みがなく、あまりパッケージを残していません。