前回〈レタックス〉サービス開始直後の申込封筒をご紹介しました。それでは受取人へは郵便局からどのような封筒で送付されるのか、そちらの封筒も郵便局の窓口で貰っていますのでご紹介します。

 

1981年から始まった〈電子郵便〉の制度は、企業間の連絡などで利用される事が多いのではないかと想像できますが、郵政省では1984年10月1日より本格的にサービスが用意されました。

 

【一般用】のほか、【慶事用】、【弔事用】の3種類に分類してサービスを行っています。利用者は原稿用紙を記入する時にそれぞれ利用するサービスを選ぶ形式です。

 

その申込みによって相手側受取人へ届けられる封筒が変わります。目的によって色違いの封筒が用意されていました。サービスが開始されたばかりの頃は、短期間で封筒のデザインから形式まで多様に変化しています。

 

けっこう種類が多いので、今回は1年程度の間に見られた【一般用】と【弔事用】の封筒に見られる変化を比較しながらご紹介します。【慶事用】は次回にまわします。

 

《配送封筒》は郵便局内の処理ですから、申し込む利用者側には全く関係のない封筒ですが、郵便局の窓口には用意されていて簡単に貰う事が出来ました。

 

 

 

 

 

                   配送封筒

 

 

 

 

                  一般用】

 

               昭和59年(1984年)9月

 

                 (59.9. 山口納)

 

ごく初期の《配送封筒》です。裏面には印刷された納入時期と製造会社名が印刷されていますので、

昭和59年(1984年)9月に納入された事が分かります。

 

【一般用】の利用はほぼ会社関係だけだと想像が働きます。個人での利用がどれほどの郵便量だったのかは分かりませんが、私個人では実逓便の封緘された封筒を手に入れる事が出来ませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

                     裏面

 

申込用の封筒と違い、《配送封筒》の裏面は無地です。右下に小さく製造会社と納入日が印刷されています。郵便局から受取人に送付されますが、一般的な封筒と同じで密封するようになっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               昭和60年(1985年)12月

 

                 (60.12. 山口納)

 

封筒のデザインが変更されています。【慶事用】と【弔事用】も併せて、3種類の《配送封筒》の

デザインが同時に変更されました。【慶事用】と【弔事用】は開封タイプですが、【一般用】は従来通り〈密封タイプ〉のままです。

 

この頃には郵便局へ出かけると常に〈レタックス〉には注意を向けていました。デザインの変更は、昭和60年9月に納入された封筒まで旧デザインの使用を【慶事用】で確認していますので、デザインが変更されて間もなくの頃に用意された封筒だと分かります。

 

 

 

 

 

 

 

 

                      裏面

 

申込用の封筒と違い、《配送封筒》の裏面は無地です。右下に小さく製造会社と納入日が印刷されています。郵便局から送付されますが、封筒は一般的な封筒と同じで密封するようになっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                   配送封筒

 

                  【弔事用】

 

 

 

               昭和59年(1984年)9月

 

                (59.9. オキナ 納)

 

ごく初期の【弔辞用】《配送封筒》です。裏面に印刷された納入時期と製造会社名が印刷されていますので、昭和59年(1984年)に納入された事が分かります。

 

【慶事用】ではこちらのデザインで、昭和60年(1985年)9月には開封型の封筒が見られたのですが、【弔事用】は郵便局にありませんでした。

 

【慶事用】と【弔事用】が同時に用意されていた可能性はあると思います。私の地元(地方局)では取扱量が少なくて在庫があり、新しい開封型が配布されていなかったのかも知れません。

 

 

 

 

 

 

 

                     裏面

 

申込用の封筒と違い、《配送封筒》の裏面は無地です。右下に小さく製造会社と納入日が印刷されています。郵便局から送付されますが、封筒は一般的な封筒と同じで密封するようになっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

              昭和60年(1985年)12月

 

               (60.12. オキナ 納)

 

封筒のデザインが変更されています。【一般用】と【慶事用】も併せて、3種類の《配送封筒》の

デザインが同時に変更されました。【慶事用】と【弔事用】は開封型の封筒です。

 

この頃には郵便局へ出かけると常に〈レタックス〉には注意を向けていました。デザインの変更は、昭和60年9月に納入された封筒まで旧デザインが【慶事用】で使用されていますので、この封筒はデザインが変更されて間もなくの頃に用意された封筒だと分かります。

 

 

因みに、開封されたままで送付される封筒は【慶事用】が一足早く、昭和60年9月に旧デザインの封筒の時代には既に実施されています。

 

同じ時期に【弔事用】でも、〈旧デザインで開封タイプ〉が存在する可能性はどうなのでしょう?。

そのあたりは不明です。当時私は出逢っていないのです。

 

 

 

 

 

 

 

                     裏面

 

封緘する糊が見られません。これまで《配送封筒》も差出人の《申込封筒》と同じで、糊で密閉する形でしたが開封タイプに変更されています。【一般用】ではこの変更は見られません。【一般用】はあくまでも私書扱いと言う事なのでしょうか。

 

 

【弔事用】〈レタックス〉は電報変わりに送付される事が多いのでしょうから【弔事用】を受け取るのはほとんどの場合、葬祭場と決まっています。封書の扱いは葬祭場の係員が行うと思います。

 

密封されている必要はないし、そもそも密封されていると係員が開封する時の手間がかかります。

電報は用紙を開くだけですから、そこで〈レタックス〉も制度が変更されたのでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

               実逓便 【弔事用】

 

 

              昭和59年(1984年)11月30日

 

                (59.9. オキナ 納)

 

自宅の不祝儀を連絡した封筒です。中身の送付用紙に書かれた⦅受取人⦆と⦅差出人⦆の住所氏名が透明セロファンで見えるようになっています。

 

表面は切手などもなく未使用と変化がありませんが、裏面には引受か封緘確認のためでしょうか、

消印が押印されています。

 

 

 

 

 

 

 

                      裏面

 

         封緘部分に消印が押印されていますので、実逓便と分かります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【一般用】【慶事用】【弔事用】ともにA4判用紙を三つ折りにして送付する形でしたが、後に電報のように台紙に貼付する形に変更されます。昭和63年(1988年)頃に、電報のように台紙に貼付するタイプが最初に登場しています。

 

昭和63年(1988年)頃を境に、それまでの封書形式に代わって台紙貼付型にシフトして行くのではないかと思います。台紙形式も封書型も、サービスは並行して提供されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

郵政省の用意する封筒や用紙には、ほとんどに納入時期や製造した会社が小さく印刷されていますので、収集する側にとってはとても役立ちます。使用された時期や期間が大まかにわかるからです。

 

 

 

 

 

            次回は【慶事用】の《配送封筒》をご紹介します。