《セブンスター》は昭和44年(1969年)2月1日に新発売されました。今回は、《セブンスター》のパッケージに見られる変遷をご紹介します。
《セブンスター》はロングサイズのフィルターたばこで、〚日本専売公社〛では初めてフィルターに活性炭が含まれた【チャコールフィルター】として登場しています。昭和46年(1971年)頃には、軽い喫味を好む喫煙者、特に若い人の大人気銘柄となっていました。
それまでの人気銘柄と言えばやはり《ハイライト》でしたが、若者は次々と乗り換えていったようです。兄やその友人たちが《ハイライト25》や《ハイライトデラックス》を吸っていた事は記憶にありますが、私が中学生の頃には《セブンスター》ばかりを見かけるようになっていました。
中学生の頃には身近な若い人は《セブンスター》が当たり前でした。当時の私の中にも若い人の吸うたばこは《セブンスター》で、《ハイライト》は年配者のたばこと言うイメージがあります。
《セブンスター》は発売当初、東京都内と大阪で試験販売が実施されていたようです。私は知りませんでしたが、浜千鳥様より詳しい情報をご教示いただきましたので追加修正します。
新発売の時でパッケージに地色が見られる時代です。地色が印刷されていた期間は不明ですが、パッケージが白地に変更された時点で全国展開されたとも考えられます。
学生時代にたばこを吸い始めた頃には、周りの友人たちはほぼ《セブンスター》を吸っていました。
しかし私は、喫味が軽くて紙臭いような感じがするのであまり好きではありませんでした。そこで、強い喫味の《ショートホープ》を選んで吸っていました。
ただ、試験期間中だけは本数が増えるので《ショートホープ》は強すぎて《セブンスター》を吸っていました。周りが《セブンスター》ばかりなので私も自然と《セブンスター》を選んでいます。
ところで、現在は当たり前になっている安全上の観点から必要不可欠なセロファン包装ですが、銘柄ごとに個別に始まったようです。最初は昭和28年、両切りの高級たばこ《富士》なのだそうです。
昭和35年発売の《ハイライト》は最初からフィルム包装されていたと言う事です。昭和44年10月には《両切りピース》にも装填されました。一般的に広く普及したのは昭和46年頃だったようです。
《セブンスター》のセロファンがいつから包装されたのかは分かりませんが、既にセロファンが浸透していた時代でもあり、発売当初から装填されていたと思います。
セブンスター と良く似た〈琉球煙草〉
因みに本土復帰前の琉球政府の時代には(民営煙草会社)の〈沖縄煙草産業株式会社〉よりデザインの良く似た銘柄が販売されています。
《セブンスター》の発売から7ヵ月後の、1969年9月に《シルバースター》と言う銘柄が発売されました。小さな銀色の星がパッケージ全体に細かく描かれていて、良く似ています。
こちらのロングサイズ《セブンスター》は、フィルターたばことしては《エコー》の登場から半年後に発売された、〚日本専売公社〛による16番目の新製品となります。
昭和50年(1975年)頃より、当時集めていたたばこは全て開いています。1972年に刊行された〚日本のたばこデザイン〛にペーパーの展開写真が掲載されていて面白いので真似をしてみました。
サイドに四桁の数字が印刷されています。上二桁は製造工場の番号で、下二桁はその工場の製造機械の番号だと言う事です。6番工場の41号機と言う事でしょう。
たばこの製造履歴が分かる数字の記載が始まったのは、昭和44年(1969年)5月からです。同じ年の2月に発売された《セブンスター》は、最初の3ヶ月間は数字の印刷がなかったのでしょう。
手元で確認している《セブンスター》の変化
① 昭和44年(1969年) 2月 1日 地色=灰味クリーム 両サイド白抜き 68㎜. 星二列
② 時期不詳(1969年~1970年) 地色=白地 両サイド白抜き 68㎜. 星二列
③ 昭和45年(1970年) 9月 両サイド白抜き 70㎜. 星一列
④ 昭和46年(1971年)12月 封緘紙に(Seven Stars)と品名表記
⑤ 時期不詳(1970年~1972年) 空港販売 専用封緘紙
⑥ 昭和47年(1972年) 7月 健康表示 印刷
⑦ 昭和50年(1975年) 7月 ≪np≫ マーク印刷
⑧ 昭和51年(1976年) 6月以降 レジスターマーク印刷
⑨ 昭和55年(1980年) 6月 証票変更
➉ 昭和57年(1982年)頃 新裁断【スタンダード包装】追加
〚日本専売公社〛の時代に実施された《セブンスター》の定価改定は下にまとめています
セブンスター
①昭和44年(1969年) 2月 1日 発売 定価 100円
時期不詳 (1969年~1970年) 地色を白に変更のため中止
発売当初は、地色が灰味クリーム色でした。後に白地に変更されています。昭和45年9月頃には既に白地です。変更された時期は不明ですが、短期間で変更されていると思います。
発売当初は東京と大阪でテストマーケットが実施されたとの事で、昭和43年度に ≪1,270万個≫ が製造されたようです。こちらの地色のあるパッケージはテストマーケットの時だけだったのかも知れません。試験期間だけの販売とすると、ほとんど全国には流通していなかったと言えます。
両サイドフラップ部分の白抜きの長さが 68mm.です。白抜き上部の星の列が2列になっています。後に 70mm.に変更されますが、そちらは星の印刷が1列なので一目で分かります。
封緘紙は星だけが描かれています
↓
↑ ↑
星2列 星2列
上部開封口を拡大しました。白抜きが68㎜の時代で、両サイドの星が2列です。
↓ ↓
②時期不詳 (1969年~1970年) 地色が白地となる
昭和45年(1970年) 9月頃 フラップ白地変更のため中止
星をちりばめた部分の地色が省略されて、全体が白地となりました。両サイドフラップ部分の白抜きの長さは 68mm.です。白抜き上部の星の列が2列になっています。昭和45年9月頃 70mm.に変更されますが、そちらは星の印刷が1列なので一目で分かります。
封緘紙は星だけが描かれています
↓
↑ ↑
星2列 星2列
上部開封口を拡大しました。白抜きが68㎜の時代で、両サイドの星が2列です。
↓ ↓
③昭和45年(1970年) 9月頃 フラップ白地 70㎜ に変更
昭和46年(1971年)12月 封緘紙変更のため中止
両サイドフラップ部分の白抜きの長さが 70mm.と長くなりました。白抜き上部の星の列が1列になっています。この変更は、当時販売中の【U字Ⅱ型包装】全てのパッケージに実施されました。
白抜きの長さがロングサイズでは 70mm.となり、レギュラーサイズは 59mm.に統一されます。
封緘紙は星だけが描かれています
↓
↑ ↑
星1列 星1列
上部開封口を拡大しました。白抜きが70㎜に変更され、両サイドの星が1列です。
↓ ↓
このパッケージ以降は全て星が1列です
④昭和46年(1971年)12月頃 封緘紙に品名印刷
昭和47年(1972年) 7月 健康表示のため中止
これまで星だけが描かれていた封緘紙に品名が入れられました。この封緘紙が長期間使用されていて、〚日本たばこ産業株式会社〛になっても続きます。(1988年2月から横幅が細くなります)
封緘紙に品名が入れられました
↓
↑ ↑
星1列 星1列
⑤ 空港販売 海外用
このパッケージの時代、空港販売の証紙が見られます。両サイドフラップの白地は70㎜.です。販売されていたのが昭和45年(1970年)9月以降だと分かります。
↑ ↑
星1列 星1列
当時《ハイライト》に使用していた封緘紙に似ていますが、英文で国外用と書かれています。私の手元には、琉球たばこの研究でお世話になった方にいただいた《セブンスター》《ホープ》《ピース》《チェリー》の4銘柄があります。
その内、両サイドフラップの糊付け部分に白抜きが見られるのは《ピース》と《セブンスター》です。《ホープ》は地色が全て白地で、《チェリー》には白地の部分があり白抜きを計測できません。
白抜きの部分が分かる《セブンスター》では白抜きのサイズが ≪70㎜≫ しか確認できていませんが、《ピース》では ≪68㎜≫ と≪70㎜≫の2種類が揃っています。
⑥昭和47年(1972年) 7月 健康表示
不明(昭和52年以降) レジスターマーク印刷により中止
昭和55年(1980年) 6月1日 証票変更
サイドに健康表示が印刷されました。私がパッケージを集め始めて最初に購入したのはこの時代からですが《セブンスター》は兄が吸っていたので貰っています。7月に印刷されていた ≪np≫ マーク入りのパッケージは貰っていません。
過去のパッケージと ≪np≫ マーク入りは琉球煙草の研究でお世話になった方にいただいています。
⑦昭和50年 7月 底面に ≪np≫ マーク印刷
昭和50年 12月 18日 (外装セロファンにシール貼付) 定価改定 定価 150円
昭和51年 2月まで (外装セロファン白開封テープ)
昭和50年5月1日にはたばこの値上げが予定されていました。そこで沖縄たばこと《おおぞら》を
除く銘柄に新価格のマークが印刷されますが、国会を通過せずに値上げが見送られてしまいます。
口付きたばこ《朝日》はもともと値上げが予定されていないので印刷されていません。
npマークの印刷されたパッケージはごく短期間、何事もなく旧定価で普通に販売されていました。この印刷にはコレクター以外、一般の喫煙者はあまり気が付かなかったと思います。
兄は《セブンスター》を吸っていて ≪np≫ マークに気が付きました。「おい!セブンスターに何か印刷されているゾ」 私がパッケージを集め始めた事を知っていたので、兄にパッケージを見せられた事が忘れられません。その時、気にはなりましたがパッケージは貰っていなかったからです。
底面に ≪np≫ マーク
↓
結局、たばこの値上げはこの年に実施されます。昭和50年12月18日《朝日》を除く銘柄に定価改定が実施されて5割もの値上がりとなりました。新価格の製品には、新たに赤いシールが貼付されています。昭和51年2月まで貼付されました。
昭和51年3月から ≪np≫ シールを貼付しないことを周知するポスターです。たばこ店の店頭に貼り出されました。サイズがB4判で長さが38センチ近いのでスキャナーに収まりません。
上下2枚の画像を繋ぎ合わせたので色の違いがありますが、1枚のポスターです。このポスターは、自宅と同じ商店街にあるたばこ店で貰いました。
昭和52年12月には法改正が実施されます。そこから値上げは国会の承認が必要なくなり、管轄大臣の認可で公社が独自で行えるようになりました。〚日本専売公社〛に限らず、〚日本国有鉄道公社〛国鉄の運賃も同じです。
白い開封テープ 〖暫定〗
昭和51年2月まで、値上げされた新価格の製品は全ての銘柄で外装セロファンの開封テープが白色に変更されていました。本来は銀色の開封テープが白に変更されたパッケージです。外装セロファンのない3級品の銘柄には《ハイライト》の封緘紙が暫定的に使用されました。
昭和51年2月まで、外装セロファンの開封テープが暫定的に3ヶ月間ほど白く変更されます。当時8銘柄だけ白いテープのパッケージを残しておきましたが、《セブンスター》も含まれていました。
外装セロファンをそのまま残しています。セロファンが縮んでパッケージには皺が寄ってしまいました。セロファンの上部糊付けだけを剥がして、たばこを抜いて代わりに綿を詰めています。
昭和55年4月1日にも〚日本専売公社〛の値上げが実施されます。この時の定価改定以降は、旧価格製品と新価格製品の区別がなくなりました。
⑧ レジスターマーク
両サイドフラップ部分の白地に黒色で長方形の印刷が見られます。印刷を検知するためのレジスターマークと呼ばれ、〈健康表示〉の入れられたパッケージの途中から印刷されています。
印刷された時期は不明ですが、銘柄によってばらつきがあります。早い銘柄では1976年に見られますが多くの銘柄では1977年~1978年以降ではないでしょうか。遅いと1980年以降もあります。
私の手元にある最も早い印刷は《カレント》です。1976年6月にデザインが変更されて新たに発売されたパッケージに印刷されています。当時、新《カレント》は発売と同時に購入していますが、その時には印刷されていました。
⑨昭和55年(1980年) 6月 1日 証票変更
昭和60年(1985年) 4月 1日 社名変更のため中止
〚日本たばこ産業株式会社〛となる
証票がこれまでの【専】を図案化したデザインから、煙のような雲のような形に変更されました。
これまでのいかにも証票らしいデザインが一新されています。
➉昭和57年(1982年)頃 包装形態 追加
【スタンダード型包装】が現れる
これまで ≪ロングサイズ≫ の《セブンスター》での包装形態は【U字Ⅱ形包装】しか見た事がなかったので、新たに登場した【スタンダード型包装】の出現は驚きでした。
短発的に登場していました。初めて見つけたのは確か昭和57年 ~ 昭和58年頃だったと思います。出会うことはまれで、まだ包装機械の数は限られていたようです。珍しいパッケージでしょう。
他にも ≪ロングサイズ≫ の《ハイライト》《マイルドセブン》と、これまで【U字Ⅱ形包装】しかなかった銘柄に【スタンダード型包装】が見られます。この3銘柄以外の ≪ロングサイズ≫にも見られるのかは分かりません。少なくとも私の住む地域では見かけた事がありません。
たばこ工場が次々と閉鎖され、老朽化した【U字Ⅱ型包装】や【スタンダード型包装】の包装機械の置き換え処分が進み、新しい包装機械に交換された事が大きな理由だと思われます。
そして〚日本たばこ産業株式会社〛の時代になると新裁断の【スタンダード型包装】は、全銘柄で
ごく普通に見られるようになります。
新裁断の【スタンダード型包装】
1980年より
1980年以降に【スタンダード型包装】の新しい裁断が見られるようになりました。従来は左サイドの下が欠けていましたが、新しい裁断には欠けがなくたばこの表と裏が逆になっています。
最初に新しい裁断に気が付いたのは ≪キングサイズ≫ の《キャビン85》です。《キャビン85》では【スタンダード型包装】で新裁断と旧裁断の、2種類の裁断方法が並行販売されていました。
旧裁断で【スタンダード包装】の《キャビン85》が発売された1980年7月から2ヶ月後の、9月頃にはたばこ店で見つけています。
旧裁断の【スタンダード型包装】は、もともと ≪キングサイズ≫ では一般的に使われていました。その後、 ≪キングサイズ≫ はどの銘柄も新裁断の【スタンダード型包装】が主流となります。
≪ロングサイズ≫ なのに【スタンダード型包装】で登場したのは《ハイライト》《セブンスター》
《マイルドセブン》の3銘柄を確認しています。3銘柄とも短発的に見られますが、なかなか巡り会えませんでした。
〚日本専売公社〛に限れば ≪ロングサイズ≫ で新裁断の【スタンダード型包装】は珍しいと言えます。しかし〚日本たばこ産業株式会社〛の時代には ≪ロングサイズ≫ でもごく一般的な包装形態となり、逆に【U字Ⅱ型包装】が少なくなります。
〚日本専売公社〛の時代、《セブンスター》で実施された定価改定
昭和44年(1969年) 2月 1日 発売 定価 100円
昭和50年(1975年) 12月 18日 定価 150円
昭和55年(1980年) 4月 22日 定価 180円
昭和58年(1983年) 5月 1日 定価 200円
〚日本専売公社〛の時代のパッケージ変化はいくつか見られます。これは他の銘柄でも同じ事が言えます。共通した変化を挙げておきます。
● 昭和45年9月頃から、U字Ⅱ型包装ではサイドの白地部分の長さがレギュラーサイズ 59㎜
ロングサイズは 70㎜ となる。
● 昭和47年7月から、サイドに健康表示が印刷される。
● 昭和49年9月から、金色が彩色されている銘柄では、金付けが金インクに変更される。
● 昭和50年7月には、ごく短期間、パッケージに ≪np≫ マークが印刷される。
● 昭和51年6月から、順次レジスターマークが印刷される。多くは昭和52年以降です。
● 昭和55年6月から、公社のマークが変更される。
〚日本専売公社〛の時代はパッケージの印刷もキッチリとしていて、印刷会社による変化が見られません。そのためこちらの大きな変更は共通しているし、各銘柄の変化もしっかり管理されています。
昭和58年10月頃より《ゴールデンバット》《しんせい》《わかば》《エコー》では、パッケージに製造年月日が印字されています。《しんせい》と《エコー》はその頃にレジスターマークが印刷されるようになりました。
また昭和59年頃には《しんせい》《わかば》《エコー》では、封緘紙の糊付け部分の白抜き幅がそれまでの 14mm.から 17mm.へと広くなっています。他の銘柄は確認できないので不明です。
パッケージの変化ではなく、定価改定などによる外装フィルムの変化。セロファン包装の第一号は
昭和28年からで、高級たばこ《富士》の新発売の時だったそうです。《セブンスター》には新発売当初からセロファン包装が使用されていたのではないかと思います。
● 昭和46年頃から、 外装セロファンが広く普及する
(旧3級品にはセロファン包装がありません)
● 昭和50年12月から、3か月間、外装セロファンに ≪np≫ シールが貼付される。
(セロファンのない旧3級品は直接シールを貼付)
● 昭和51年 2月まで、ごく短期間、外装セロファンの開封テープが白色となる。
(セロファンのない旧3級品は暫定封緘紙)
● 昭和58年10月頃 外装セロファンに製造年月日が印字される。
(セロファンのない旧3級品は直接パッケージに印字)
外装セロファンが装填されなかった〈旧3級品〉の銘柄とは、両切りの《ゴールデンバット》と
《しんせい》、フィルター付きの《わかば》と《エコー》の4種類です。
日本たばこ産業株式会社
1985年4月1日、〚日本専売公社〛に代わって〚日本たばこ産業株式会社〛が発足します。私がたばこのパッケージを集めていたのは〚日本専売公社〛の時代ですが、社名が変更されて収集を全くやめてしまったわけではありません。
全てを集める事はなくなりましたがふと思い立った時などに購入していましたし、友人からもパッケージを貰っていました。手元に残している初期のパッケージだけ一緒にご紹介します。
1985年4月1日~1990年
新しいマークに替わっています。その後文章の変更が何度も行われます。そして1988年10月以降に【JT】のネームが導入されます。実際にパッケージに印刷されるのは1990年からです。
〚日本たばこ産業株式会社〛になると健康表示の文字が横書きになり、バーコードが印刷されました。それまでの(製造年月日)が(賞味期限)にも変更されています。
パッケージのデザインは変わりません。1988年2月頃より封緘紙の幅が狭く統一されます。そして1988年10月以降は順次【JT】の表記へと変更されますが、印刷は1990年頃の事のようです。
太い封緘紙
封緘紙は〚日本専売公社〛から続くデザインが使われています。1988年2月頃から幅が狭くなります。だいたい3年弱ほどは販売されていました。1985年4月~1988年2月までです。
(所持していません)
細い封緘紙
1988年2月頃から封緘紙の幅が狭くなりました。古くからの銘柄は封緘紙の幅が全て細くなり、このサイズに統一されています。
手元には新裁断の【スタンダード型包装】しかありませんが、【U字Ⅱ型包装】でも用意されています。何しろ周りに多くありすぎて、『いつでも手に入る…』と言う気持ちから結局残していません。
〚日本専売公社〛の時代にはロングサイズの【スタンダード型包装】は三種類の銘柄だけにごく僅かの量が見られただけですが、〚日本たばこ産業株式会社〛の時代には主流の包装形態です。
1988年10月以降は順次【JT】へ変更されますが、登場するのはだいたい1990年頃です。こちらのマークで細い封緘紙は1年~2年程度の販売期間でした。
封緘紙を並べて比較してみました
〚日本専売公社〛の時代にも1976年以降は ≪キングサイズ≫ 以上では細い封緘紙になりますが、
≪ロングサイズ≫ は太い封緘紙が使われていました。
〚日本たばこ産業株式会社〛の時代、1988年2月頃より全ての銘柄が細い封緘紙に統一されます。
JT
1990年~1997年
〚日本たばこ産業株式会社〛では、1988年から順次(JT)のネームを導入しました。パッケージに【JT】のロゴが印刷されたのは、1990年頃からです。
サイドに【JT】と大きく描かれ、その下に小さく〚日本たばこ産業株式会社〛と書かれています。アルファベットと数字を組み合わせた定価の記号が印刷されていました。
〚日本たばこ産業株式会社〛の最初のデザインが第一期とすると、サイドに【JT】と大きく印刷されたデザインは第二期と言えます。
【JT】のパッケージもとりとめなく残しています。分類しましたがあまりにもパッケージの変化が激しくて、もともと所持している種類が少ないので細かい変化は全く分かりません。
初期の大きな表示の時には、定価記号がサイドに小さく印刷されています。(GJ-22)とあります。
定価が220円と言う事です。健康表示は3段で印刷されています。ニコチンとタール量が表示されるのもこの時代からです。
1997年以降の表記
【JT】のロゴはサイドに当初は大きく描かれましたが、1997年頃から小さくなり社名と並べて表示されます。価格記号は削除されました。第三期のデザインと言えるでしょうか。
パッケージの基本デザインは同じですが、文字表記が目まぐるしく変化しています。2005年からは〈健康表示〉が表面と裏面に大きく描かれるようになります。
キングサイズ
1997年以降は、【JT】の表示が小さくなり社名と並べて記載されます。定価記号は廃止されました。こちらは【ロングサイズ】から【キングサイズ】に変更されたパッケージが1枚だけあります。
《セブンスター》のパッケージは、兄や友人、知人が吸っていたパッケージを貰っていましたので、自分で購入したパッケージは学生時代の試験期間中に自分で吸った時だけで、ごく僅かです。
次回は昭和45年、大阪万博の会場に設置された自動販売機用に用意された《ハイライト25》をご紹介します。〚日本専売公社〛による17番目に発売された新製品です。