郵便局で取り扱う郵便貯金は、定額貯金も貯金通帳で処理されることが一般的です。2007年に廃止されて今は見られなくなりましたが、以前は証書形式で【定額郵便貯金証書】が存在しました。

 

一般的な通常の証書と、前回ご紹介した記念証書が存在します。通常の証書も時代によってデザインがわずかずつ変化しています。私が所持している数少ない証書でも、それぞれ違いが見られますのでご紹介します。

 

郵政省の印刷物には、裏面に小さく納入時期と印刷会社が掲載されています。作られた時代が一目で分かりますので整理にとても役立ちます。

 

 

 

それぞれの証書には、その時代のタトーが用意されています。タトーも時代によってわずかな変化が見られますので、郵政省の時代のタトーは次回にでも並べて比較してみたいと思います。ただ、郵政民営化の頃には所管の違いでタトーに印刷された名義が変わりますのでこちらに並べます。

 

 

 

 

 

私が学生時代、正月に帰省した時に作りました。証書目当てなので、もちろん金額は貯金最低額の1,000円です。昭和51年(1976年)に作成しました。

 

高校生の時に偶然【郵便貯金百年】記念証書を作りましたので、「今はどんな証書かナ?」と思って作りました。すっきりとシンプルなデザインですが紙幣のような枠取りで、重厚感が感じられます。

 

貯金は10年後の昭和61年に払い戻していますが、払い戻すと証書は回収されてしまうので証書を紛失したことにして残しておきました。

 

    (チ1003)         (50.3. 凸版印刷製造)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは姉の名義の証書です。預入れが昭和47年(1972年)になっていますが、途中で書き換えたようで、この証書には裏面に(53.8)と書かれています。昭和53年に印刷された証書です。

 

    (チ1003)       (53.8. 大蔵省印刷局製造)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成3年(1991年)に作成した証書です。私も独立に向けてコツコツと貯金をしていた時代です。

こちらも払い戻しでは証書を紛失したことにして残しています。

 

デザインが変わっていて、若木が描かれています。このデザインは昭和55年(1980年)頃には見られますが、違う地色でした。こちらは黄緑色の地色ですが、1980年頃には肌色系統の地色でした。証書も作っていますが、スキャンを忘れていますのでいずれ追加訂正します。

 

                チ40010 (3.5)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    総務省

 

 

所轄が郵政省から総務省になりましたので作りました。まだ郵政省の証書ですが、【総務大臣】と書かれたシールが添付されています。また、証書の下部にはバーコードが印刷されています。

 

証書に【総務大臣】と印刷された証書は作っていません。こちらも10年後に払い戻しましたが、紛失したことにして残しておきました。

 

 

 

 

この時に用意されていたタトーです。まだ郵政省と書かれていて、タトーは訂正されていません。

郵政省最後のタトーだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                 日本郵政公社

 

 

所轄が総務省から日本郵政公社になった時代に作成しました。デザインが一新されていて、郵政省の頃の面影は全くありません。作成は平成18年(2006年)で、この翌年には廃止されています。

 

印刷されたのは平成15年3月となっていて、同じ証書が3年間も使われていたことが分かります。

定額郵便貯金は通帳で作ることが一般的となり、証書で作成する人が減っていたのでしょうか。

 

              チ40011 (15.3・SSP)

 

 

 

この時のタトーです。郵政省の頃に最も良く見られた色とデザインですが、【日本郵政公社】に名義が変わっています。

 

 

 

       次回は、証書のために用意されていたタトーの変遷をご紹介します。