B5判、雑誌サイズで刊行された漫画アクションコミックスのご紹介も8回となり、今回がラストです。昭和43年8月から昭和50年8月にかけて出版されていた、無線綴じのB5判雑誌サイズで出版されたアクションコミックスには長期に連載された作品が多いのですが、中には一巻のみ、あるいは全二巻で出版された作品もあります。

 

以前ご紹介した、本来のアクションコミックスとして出版された初期の12冊もそうですが、その他にもB6判コミックスに先駆けて雑誌サイズで用意されていた作品がありますのでご紹介します。

 

雑誌サイズの漫画アクションコミックスは、昭和43年~昭和50年と期間が限られていますので、20代の頃に全部集めてみようと思った私は、ほとんど昭和51年から昭和56年にかけて古書店で購入しています。

 

しかし完集することは難しく、以前述べたように≪ルパン三世≫の二冊は今も所持していません。今回ご紹介する中でも≪満州お菊≫は20代の頃に出会う事がなく、数年前にネットオークションで手に入れました。

 

我が家の隣りが親戚で書店でしたので、幼い頃から少年少女漫画雑誌は全て借りて読んでいました。毎日膨大な数を借りて読んでいましたので、小学生の頃の内容はほとんど覚えていません。今回の作品は中学から高校一年の頃に借りて読んでいましたので、ある程度の内容は覚えているのですが、そのあたりを振り返りながらご紹介します。

 

 

血笑鴉 第一集       横山光輝       S.46.12.1.     200円
国際軍事法廷        江波じょうじ     S.47.12.15.         250円
シャム猫          モンキーパンチ      S.48.2.15.     250円    
釣りバカたち第1集      矢口高雄       S.48.6.1.     250円
釣りバカたち第2集      矢口高雄       S.48.11.1.     280円
満州お菊          松森正        S.48.8.15    250円
警察拳銃          江波じょうじ     S.49.2.1.     300円

 

 

 

 

                    血笑鴉

中学の頃、隣りから借りてきて読みました。題材はそんなに好きではないけど、それぞれの話は面白かった事を覚えています。この当時、良く覚えていませんが確か【鴉】と題名か主人公の名前が付く漫画が他にもあって、こちらの方が面白いと思った記憶があります。確か【さいとうたかを】氏の、非人を扱った作品だったと思います?。どちらも内容自体は忘れていますが…。

第一集とありますが、刊行されたのはこの一冊だけで、B5判には第二集はありません。

高田馬場駅横の商業ビル、ビッグボックスで毎月第一週に開催されていた古書感謝市で、500円で購入しています。同じ頃、神保町の古書センターでは確か6000円の価格で「えっ、高すぎる!」 と驚いた事は鮮明です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                   国際軍事法廷

こちらも中学の時に借りてきていると思いますが、全く記憶に残っていません。とりあえず新刊は何でも全て借りていましたが、興味がなくて流し読みして済ませたのだと思います。子供の頃からずっと、アクションもののように登場人物に生活感と言うか、人間らしい機微のない作品は好きではありませんでした。

昭和53年、池袋のデパートで開催された古書市で150円で購入しています。未使用とは言えないけど状態の良い本です。大田区の古書店の出品で≪マリア≫≪シャム猫≫≪現代柔侠伝 第八集≫と同時に、同じ店で見つけました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    シャム猫

中学3年の時に借りてきましたが、あまり好きな漫画ではないのでほとんど読まずに終わっています。小学生の時に読もうとした≪ルパン三世≫が読み辛かったことを覚えていて、興味が持てませんでした。

昭和53年、池袋のデパートで開催された古書市で150円で購入しています。まるで未使用のように状態の良い本です。大田区の古書店の出品で≪マリア≫≪国際軍事法廷≫≫≪現代柔侠伝 第八集≫と同時に、同じ店で見つけました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                 釣りバカたち 第一集

高校生の時に借りてきて読みました。面白くて、唯一内容を覚えている作品です。SF好きな私は、他にも釣りや動物など自然関係の漫画は大好きなので結構覚えているのです。

 

幼い頃は女性の裸が描かれていると、叔母に決して読ませてもらえませんでしたが、この頃には何も注意されなくなっていました。

高田馬場駅横の商業ビル、ビッグボックスで毎月第一週に開催されていた古書感謝市で、150円で購入しています。昭和53年頃だと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                  釣りバカたち 第二集

こちらも借りてきて読んでいます。ほぼ内容は覚えているのですが、中でも最終話は特に記憶に残っています。孫娘が嫁いで行くその日、見送りもせずに雪の中を小舟に乗って、孤独に釣りをする老人の姿は感動的でした。

早稲田の古書店に山積みされた投げ売りの雑誌の中から見つけました。昭和55年頃、価格は100円です。さすがに100円と言うのはその大量のB5判 漫画本の山の中でも最低価格でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                     満州お菊

高校生の時に借りてきて読みました。満州へ渡った娼婦の話ですが、「暗い漫画だナー」 と感じていました。中学生の頃、少年キングに連載された≪木曜日のリカ≫と同じ人だとすぐに分かりましたが、何しろこの人の描く女性がリアルできれいだと思っていました。内容は覚えていませんでしたが、表紙の折り鶴の絵だけは印象に残っています。

20代の頃に出会えなかった一冊で、数年前にネットオークションで800円で購入しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                     警察拳銃

この本も借りたとは思いますが読んでいません。私はアクションものやスパイものが好きではありません。アクションシーンだけでページが進み、キャラクター性が全く存在しないように感じるからです。

       昭和55年頃、神保町の古書センターで500円で購入しています。

 

 

 

B5判、雑誌サイズの漫画アクションコミックスのご紹介は今回が最後です。全70冊をご紹介しました。出版されたのは、所持していない≪ルパン三世≫の二冊を加えて72冊になるものと思われます。

 

昭和43年8月から昭和50年8月に限定してご紹介しました。他の作品も出版されているのかもしれませんが、私は確認できていません。他の作品をご存じの方がいらっしゃったら是非教えてください。20代の頃、一度双葉社に直接郵頼して出版状況をお尋ねしたのですが、全く無視されてしまいました。

 

昭和51年以降も週刊誌と同じ中綴じの、二つ折りの総集編は見られます。≪子連れ狼≫≪ぶれいボーイ≫などです。またこちらと同じ平綴じは≪博多っ子純情≫などがありますが、違う仲間として含めていません。あくまでも昭和43年から昭和50年と言う事にこだわって、この期間に限定しました。