学生時代最初の一ヶ月だけ、当時大学4年だった親戚の4畳半に住んでいた私は、その部屋に残されていた2年間ほどの週刊漫画アクションを読破しました。するとすっかり漫画アクションに嵌ってしまったのです。

 

昭和43年に、漫画アクションのコミックスは当初12冊だけ無線綴じのB5判で出版され、その後B6判に変更されています。一部の作品は無線綴じのままB5判での出版が続いていましたが、多分総集編の意味合いがあったのでしょう。

 

レトロ趣味がある私は、「値段は安いし、どうせならB5判を買って読もう」 と古書店で見かけると購入していました。そして、出版が昭和50年までと種類が限られているので 「よし、全部集めてみよう」 と思い立ったのです。昭和43年から昭和50年の間に出版されたのは、多分全72冊なのだと思います。

 

今回ご紹介する≪高校生無頼控≫は、早稲田の古書店に山積みされた、投げ売りの雑誌の中から見つけています。値段は150円です。人気作品だったようで、結構たくさん見かけました。

 

第4巻と第6巻の二冊は、高田馬場駅横の商業ビル、ビッグボックスで、毎月第一週に開催されていた古書感謝市で探しましたが、価格は変わりません。

 

B5判の雑誌サイズで出版されたのは全8巻です。1978年には、大判の青年誌【GORO】誌上で連載が再開されるようですが私は読んでいません。楽しく面白い作品だとは思いましたが、そんなに夢中になるほどでもなかったのです。

 

 

隣りが親戚で書店でしたので、幼い頃から少年少女雑誌は全て借りて読んでいました。しかし表紙に女性の裸が描かれている本は「これは大人の本です!」と、叔母に読ませてもらえませんでした。

 

しかし中学3年から高校生になる頃にはその規制が無くなりました。この本は借りてきて読んでいますが、ほとんど内容はうろ覚えです。ただ一つだけ覚えていることがあります。

 

コーラの壜を割ってコップを作ると言う件りです。そのコップが欲しくて、本の通りに糸にアルコールを浸して壜に巻きつけて火をつけるのです。何度繰り返しても壜が割れる事はありませんでした。

 

 

 

高校生無頼控 第1集        芳谷圭児  原作 小池一雄       S.47.4.1.       250円
高校生無頼控 第2集        芳谷圭児  原作 小池一雄       S.47.7.1.       250円
高校生無頼控 第3集        芳谷圭児  原作 小池一雄       S.47.8.1.     250円
高校生無頼控 第4集        芳谷圭児  原作 小池一雄       S.47.9.20.     250円
高校生無頼控 第5集        芳谷圭児  原作 小池一雄       S.48.1.1.     250円
高校生無頼控 第6集        芳谷圭児  原作 小池一雄       S.48.3.1.     250円
高校生無頼控 第7集        芳谷圭児  原作 小池一雄       S.48.6.15.     250円
高校生無頼控 第8集        芳谷圭児  原作 小池一雄       S.48.8.1.     250円

 

 

剣道の達人である高校生の主人公が、学生運動に身を投じたお兄さんを探してさすらうと言う設定です。旅の途中で色々な女性と出会い、アバンチュールを楽しみながら物語が進んで行きます。当時は評判となり、三本ほど映画化もされています。第一作の主人公は、自死された(沖雅也)さんが演じていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1970年に≪高校生無頼控≫と言う題名の作品が4回だけ掲載されたようです。原作者は【小池一雄】名義ではなく、まだ緒塚敬吾だったそうです。絵も芳谷圭児氏ではなく、松森正氏と言う事です。

 

松森正氏はとても絵がお上手な方で、特に女性は美しく描かれます。1970年版の≪高校生無頼控≫は、私にはとても興味深い作品で、一度拝見してみたいものです。

 

この方は、少年キングに連載された【木曜日のリカ】を描かれた方で、こちらの雑誌判アクションコミックスのシリーズでも【満州お菊】を執筆されています。【満州お菊】は次回ご紹介します。