大正時代から昭和の初期に作られていた磁器製の大衆人形の内、底面に穴が無く型の前後を合わせたような線の残る重い磁器人形をご紹介しています。今回は一般庶民の生活を映したような姿を纏めました。5寸クラスの人形たちです。このブログでは《生活篇》としています。
高さ 13.8センチ
レビュー
高さ 14.4センチ 高さ 13.8センチ
【支那の夜】を歌う(渡辺はま子)が浮かびます。 レビューダンサーそのものです。
昭和15年の映画の(李香蘭)かもしれません。
タンバリンを持つダンサー
両手にお盆のようなものを持っていますが、これはタンバリンだと思います。
チャイナ服のモガ 乗馬服のモガ
高さ 13.9センチ 高さ 14センチ
チャイナ服姿と言えば(李香蘭)が浮かびますが、 この犬を連れた女性は全く同じ姿が
髪型がちょっと違うような気もします。 4寸クラスの小サイズに見られます。
水着姿のモガ
ヨットの模型を持つモガです。底面に【京都陶磁器工業組合】のシールが貼付されています。
高さ 14.4センチ
浮き輪を持つモガ バッグを抱えたモガ
高さ 14.2センチ 高さ 14.2センチ
しゃれたモガの水着姿ですが、水着の柄が 水着ではなく、フラッパードレスの
和風の感じです。 ように感じられます。
お出かけの女性
若い女性のお出かけの様子です。二人ともお洒落な服装です。
高さ 14.5センチ 高さ 13.9センチ
薄紫のしゃれたマフラーを持っています。 紺のスカートが少女を思わせますが、
本来は大人だと思います。
背広の男性と和服の女性
夫婦の姿でしょうか。あるいは何らかの映画や小説の一場面なのかもしれません。
高さ 14.4センチ
黒猫と和服女性
黒猫と女性は、よく似た女性を三種類確認しています。
猫抱き
高さ 13.9センチ
足元に猫がじゃれている姿
帯直し 髪
高さ 14.5センチ 高さ 13.9センチ
ミッキーマウスを抱く女性
日本でミッキーマウスがモデルとなった、初期の使用例だと思います。
高さ 14.1センチ
アメリカで1928年に生まれていますが、日本には翌1929年に入ってきます。昭和10年頃には遊園地のモデルや年賀状に使われ、都市部で知名度は高かったようです。
愛国婦人
出征する兵士を見送る婦人です。和装コートの色違いを並べました。
背面【善】の刻印
高さ 13.8センチ
花嫁姿
高さ 13.8センチ
ウェディングドレス
二体は同じ姿ですが造りの細かさはかなり違います。左はとても精緻で、右はかなり大雑把です。
高さ 14.5センチ 高さ 14.4センチ
全体に造りは精緻で丁寧です。ブーケは 全体に大雑把で、ブーケは塗り潰されています
一輪づつ細かく彩色されています。
家事の女性
拭き掃除 掃き掃除
背面【い】の刻印
高さ 14センチ 高さ 14.1センチ
姉さんかぶりで右手にはバケツを持っています。 姉さんかぶりで長箒を持っています。
農家の女性
高さ 14.1センチ
足元の鶏がリアルです。手にはざるを持っているようですが中は分かりません。鶏の餌でしょうか。銀粉が入っているようできらきらと豪華です。
歴史篇に登場する女性なのか、あるいは家事の女性なのか分かりません。歴史篇にも掲載しましたがこちらでもご紹介します。安来節の女性踊りで、泥鰌掬いを踊る姿かもしれません。
高さ14.6センチ
女義太夫 竹本土佐廣 (たけもととさひろ)
どうも女性の義太夫のようです。と言えば、明治生まれで大正時代に大人気となり昭和16年に改名した【竹本伊達子(だてこ)】こと、のちの【竹本土佐廣】ではないでしょうか。
女義太夫は、明治時代に大流行しますが明治末にはすたれます。【竹本伊達子】は大正時代に活躍した大スターです。のちに女義太夫として、初めて人間国宝になります。
高さ 13.9センチ
舞妓さん
舞妓さんは磁器から土人形まで、素材の違いから造りの違うタイプなどに膨大な種類が見られます。その中から同じ特徴の、底面に線の残る重い磁器人形のみを纏めました。
毬を持つ舞妓
背面【H】の刻印
高さ 14.6センチ 高さ 14.1センチ
鼓を持つ舞妓
高さ 13.9センチ 高さ 14.3センチ
犬を抱いた舞妓
犬を抱いた姿は色々な造りに見られます。どれも狆を抱いています。
高さ 13.9センチ
傘をさす舞妓
高さ 14.8センチ 高さ 14.1センチ
本来、藤娘で藤の枝を持っていたの 破れ傘ですが、本来の付属品です。
かもしれません。
扇を持つ舞妓
高さ 14.2センチ 高さ 14.6センチ
羽根つきの舞妓
高さ 14.3センチ 高さ 13.9センチ
桜の木に凭れる舞妓
高さ 14.2センチ
着物姿の童女
右手は肩に上げてブーケを持っています。その袂を左手でつまんでいます。背中にブーケがありますので前からは見えません。
高さ 13.7センチ
花を持つ少女
両手で薔薇を一輪抱えています
高さ 14.5センチ
なよなよ人形
なよなよ人形と呼ばれる、夢二人形のようなタイプにも見られます。私の手元には小サイズの3寸クラスが幾つかあります。そちらは《戦前の陶磁器人形4=小サイズの重い人形【生活篇】》に展示しました。こちらは5寸クラスなのでこのページでご紹介します。磁器なので夢二人形とは違うと思います。
高さ 14.1センチ
縁起物
達磨大師 三番叟
高さ 13.9センチ 高さ 13.8センチ
達磨大師の立ち姿です。払子、目、裾に 三番叟を踊る姿です。右足を挙げて片足立ち
金色が使われていて豪華です。 をしています。
【生活篇】として纏めた仲間はどれもかなり人気が高いようで、私の手元にはわずかな数しかありません。私自身の備忘録なので羅列しましたが、個々の説明はいずれ個別にご紹介します。
底面の特徴
底面には型の前後を合わせたような線が残っています。