廊下は走っちゃいけないと思いながらも足が止まらない。

    逃げても現実は変わらない、そんなのわかっている。

だが、逃げたいときは人間いくらでもある。いわゆる現実逃避だ。 

でも、残酷にも生徒は教室に入るようにと放送が流れる。

急いで教室に戻ろうと後ろを見るとあの子が追いかけてきていた。

    慌ててあの子を押しのけて教室に向かって走る。

教室の前まで来た、しょうがない教室に入るしかないだろう。覚悟を決めて中に入る。

          一気にこちらに向く視線。

               好機の目。

        逃げ出したくても逃げられない現実。

      入り口で動けずにいるとあの子も教室に入ってくる。

    女子たちから黄色い声が上がる。逃げ出したい。
________________________


   廊下を走って逃げていってしまったあいつを追いかける。 

    俺が行っても自体が悪くなるだけ、そんなのわかっている。

      でも、あのまま放っておくことなんかできない。

   声をかけようとした瞬間、残酷にも生徒は教室に入るようにと放送が流れる。

       教室に戻ろうと思ったのかあいつが後ろを向く。

 あいつは驚いた顔をすると勢いよく俺を押しのけて教室に走っていってしまった。

          慌てて俺も教室に向かった。

あいつは教室の入り口にいた。中に入らないのかと不思議に思ったが教室の中を見て納得した。

          こちらに向いている視線。

               好機の目。

      俺が来たことで女子たちが黄色い声を上げる。

    あいつの体は近くで見ないとわからないほど震えていた。